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絵本の世界

こんにちは。KDLの中山です。
以前、絵本をコンセプトにした保育園を設計しました。

ここの園は分園で本園が別にあるのですが、本園は「体を育む」ことをコンセプトにした園でした。そして分園は0歳児から2歳児までの園だったため、「心を豊かに育む」場所になれたらと思い、心を育むのに、絵本の読み語りが良いのではという所で、絵本をコンセプトにした園をお客様と共に、設計していきました。
実際に下記のように、親子で絵本の読み語りをすると、しない時よりも、子どもが落ち着いたり、母親のストレスが改善したり、なんていう調査データもあったりします。

その設計当時、子どもはまだおらず、漠然と絵本って良いなぁと思っていたのですが、子どもが生まれ、2歳となった娘と絵本のある生活をしていると、絵本の魅力を日々実感しています。
そして、本当に多種多様な絵本があり、この手法、建築のプレゼンテーションやコンセプト作りの参考になるなぁと思ったり、絵本の魅力に私自身がハマっています。

例えば、下の写真の絵本。上半分が反射するミラーのようになっており、下の絵が上のミラーに映り込むことによって、絵が完成します。

「きょうのおやつは」

建築でも鏡を使って、空間を広く見せたり、建物の周りに水盤を造り、周りの景色や建物が映り込むことによって、建物が綺麗により魅力的になったりしますが、単純な仕組みですがこんな風にも使えるのかと、感激して衝動買いした一冊です。

また、最近見つけて、そのフォルムに衝動買いした「とぶえほん」。

「とぶえほん」

鳥の形をした絵本は、開くと、北極から南の島まで飛ぶ鳥の目線で絵が描かれていて、鳥の目線からでも綺麗な建物つくれたら良いなぁと思ったりします。
先日まで、立川のPLAY!MUSEUMで展示をしていたjunaidaさんの絵本は、どれも魅力的ですが、先日「の」ができる経緯の記事を読んでいたら、この本に惹かれるのか納得でした。

「の」

絵本が作られる工程も建築と一緒なんだなと。「の」では中身も外身も含めて、本全体が一つの世界を表現するために、表紙の厚い板紙と本文の紙の差の部分を極力ゼロで、仕上げているそうです。(実際には0.5ミリだそうです)。建物でも違う部材などを一体で見せたいときは、チリをなくせないかなど、施工者と喧々諤々、協議をして決めたりします。
他にも、本の材質や、文字の置き方、色、大きさ等細部にこだわりを持って作られた一冊でだからこそ、こんなに魅了されるなだなぁと感じました。

そして、我らが、ル・コルビュジェの絵本では、建築の仕事がわかりやすく紹介されていたりします。

「ル・コルビュジェ建築家の仕事」

知らない事を知るきっかけとして、絵本を手に取ると、子どもがわかるように書いてあることから、本当にわかりやすくまとめられていて、この目線って大切だよなぁと。建物を設計している時、ついつい専門用語が出てしまいがちですが、お客様に簡潔にわかりやすく伝える事が大切で、絵本はそれを体現していたりします。

そんな訳で、娘と一緒に、何なら娘以上に、絵本の世界に魅了されている今日この頃ですが、もっと、親子で一緒に気軽に絵本を楽しめる場が世の中に沢山あると良いなと、そしてそんな場を設計できたらなと思っています。
KDLでは既存の建物を絵本図書館へとリノベーションする計画をしていたりもします。これを実現していけたらと、思っています。

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