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花 hana MV 感想文


や〜出たね~
藤井風さんの「花」のミュージックビデオ

ティザーのあのかあいらしいアニメふうなあれ何やったん?
本編アニメのアの字もないやん?
ロバはどこ?
ビックリしたやん?

可愛いどころか、見るからにダークな黒い風が荒野を、か、棺桶!?
引きずってるとこから始まるなんてさ

や、解ってた、チーム風はサプライズ大好き集団だって
だからまぁ、観て「エェェェ!!!」って驚きがあるのはある意味予想通りなんだけど。
予想通りだけど予想通りじゃない、
変わったようで変わってなくて、
もとからずっと変わってるのが藤井風…
いやぁもう真骨頂。


想像の斜め上の映像で驚かせ、
無精髭いなたい雰囲気のヴィジュアル続きの2023年だったからこそ新鮮な、つるつる美貌の鮮やかジェンダーレスなカラフル風と、ダークでお耽美な黒風を出してきてときめかせるなんて。

黒風ヤバめ



黒風の色気に悩殺(死語)され、
カラフル風の美しさ、躍動感、多幸感に魅了される

もぅどんだけ引き出しあるん!!⁇
(いや、それもしってたけどさ…あらためて、凄い…しかもダンスといい演技といい表現力はアップデートを続けている)

とにかく情報量とフックがきつすぎて初見は脳内カオス。
黒風、カラフル風、棺桶と遺影らしき写真と、車で暴走だと〜?! 運転席の風と、焚き火とお香ね、華やかでしなやかで刹那くもポップなダンス…
しまいに粉になって散るとか…
もういっぱいいっぱい

さて何回も観て咀嚼しました
もぐもぐと

で、面白いなと思ったのは、お線香をくわえるシーンよ! 

カラフル風がお線香を煙草みたいに吸い、手に歩き、踊り、今にも食べそうな位に口のそばで燻らせたあげくちょいと咥えて最後は祭壇チックな台の上にある香立てにさすのよね

全くの個人の感想だけど
私的にはあのシーンは

「香りは魂のごはんです」

線香とカラフル風

っていうふうに声ならぬ声が聴こえまして…

カラフル風は線香の香りを食べてるように見えるんです、アタシには。
仏教徒やヒンドゥー教徒の方にはおなじみと思いますが香りは見えない世界の方がいただくもんと言われてるから…

そっかぁ〜〜

カラフル風=魂 または ハイヤーセルフ 真我または 永遠に枯れない花 目に見えない世界

黒風=肉体 または 物質的なものやいっとき限りの儚いもの全般 エゴ しわしわの花束 現世

って割とシンプルな、「花」の曲テーマに沿った対比構造やん、とはっと我にかえりましたわ。

やっとちょっと正気に。

冒頭の黒風くん、カラフル風(魂の声)を棺桶に葬って見ないふりで生きてきた。

そしてある日、カラフル風の入った棺を積んだ車で走り出す黒風くん…

僕らを信じてみた
僕らを感じてた

《追記→→ 初見で黒風くんはカラフル風を封印してエゴまるだしの暴走人生を送っている隠喩のように見えたこのシーン。
翌日、翌々日に気持ちが落ち着いてから見ると、カラフル風と2人、決意して枯れない花を探す旅に出かけているようにも見えてきた…
彼は結局、生きているうちに枯れない花を見つけられたのかな?内なる花ってアナタが荷台に積んでるそれだけど😂 
この辺は余白を残してそれぞれの解釈に委ねられるようになってるような氣がする》


そしてそんな黒風がいつかこの世から消えてしまっても、カラフル風は死なない。
なぜなら永遠に枯れない魂だから。
肉体が消えても何度も形を変えて輪廻するんです
さて次は誰を生きようかな?
何色がいいかな?


永遠の魂カラフル風の視点から見るとひとりの人の人生はフレームにおさまった誰か、映画の中の一つの配役みたいね…

カラフル風とフレームの中の黒風

オーストラリアの広大な自然の中で、焚き火の火を囲んで踊られる魂たちのダンス。
人として生きる、喜びも悲しみも全部、俯瞰してみればこの大きな宇宙の奏でる音楽、リズムのうちの一部分で… 
生死はコインの裏表
生まれ消えまた生まれる命の姿もこれまた宇宙のリズムに沿っている
感情も肉体も全ては炎に浄化され
砂塵になって大地に帰っていく
溶けていく

そう、砂になって散るだけっていう無常を残酷ととらえるか救いととらえるかで、最後のシーンの受け止め方が変わる気がする

アタシは今のところどっちもです
刹那いことよ思いつつ、それが同時に救いにもなっている
いつかはみんな消えて大きなものと一つになる
だから今この小さな一人の人として、人生をどう生きようかな? 

そんなふうに個人的には受け止めました

MESS監督は何か、素直に風さんの言う事伝えたい事を受取って描く人な氣がするよね
あんまり実はひねってなくって、そこがすごくいい。(これ素人感想がもし偉そうに聞こえてたらスミマセン)
MESSさん自身のエゴゆうか我が薄い。

でも衣装とかのディテールが今の空気で
映像がおしゃれでポップで、設定とかはいい意味のベタさコミカルさもあって、その塩梅が絶妙なんだ
そしてポップなのに茶化すんじゃなくて、風さんの精神性、スピリチュアルな部分はちゃんと大事にしてる感じもするんだよね~

MESS監督のそのバランス感覚がほんまに絶妙
風さんも全てにおいてバランスが天才的な人だと思うので
そのへんのバランス具合のセンスが一致してるというか、あの2人の相性の良さなのかもなぁ~~~

とか思いめぐらしていたら止まらなくって、あぁもぅ
寝れない午前3時でございました。

考えたらさ~アニメではなかったけど、絵本を実写化した映画のような、ファンタジックな雰囲気も凄くあるよね 
荒野をホストみたいな黒スーツの風さんが旗はためかせて爆走していくシーンとかシュールでめっちゃ好き🤣
自分を生きる事や、死生観とか悟りとか哲学とか、とかく重く難しくなりがちな「花」の根幹にあるテーマがポップに描かれてるとこ
さすがっす

風くんこんだけ売れてて評価の高い楽曲で
花鳥風月の「花」て万人受けの王道なタイトルの曲なんやから、なんぼでも
フワッと美しいとかかわいいだけの、精神性は匂わせレベルでいいやんね?   
なMVを作って万人受けすることも出来ただろうに
人によっては強烈なアレルギー反応がでる
棺桶とか遺影(?)とか、そのものズバリな死のイメージを入れてくるとか
ほんま攻めてる、そういうとこも含め藤井風
やっぱ藤井風…!
って熱くなっちゃったよ

多分、彼は死というものに対する捉え方が一般的な日本人感覚と違ってポジティブかつ俯瞰目線なんだろなとは思う

時々顔を出す、賛否両論出るだろうなって予測できるとこにも敢えてぐっと踏み込んでいく強さ? (なのか、信念なのか…まぁそのへんは御本人に聞かないとわからないことですが )
怖がりでつい無難を選びがちな私はスゲ~なぁといつも感嘆してしまうポイントなのです

「死ぬのがいいわ」が「生きるのがいいわ」なら絶対こんな世界でバズってないもんね…

死が強烈な印象、フックになって記憶に爪痕残すし、人間の本能に関わる根源的なテーマだから意味がわからなくても誰しも揺さぶられるんよね
きっと…


あ〜もう寝ます..…
オヤスミなさい



すべて個人的な感覚、感想です☺️
多分これから何度も見るうちにまた違うふうに感じたり見えてくるものがあるだろうし、最初に強烈に感じた新鮮な感想も、風化して忘れてしまうので、感想のメモでした
(これによって他の誰かに自分の感覚を押し付けたり、これが製作者の意図だとして決めつけたりするものではありません。同じものを見ていても千差万別の受け止め方があり、様々な解釈や感想がでるのが面白いとこだよね~と思ってます)

画像はすべてYouTubeにあがっている
「花」MVよりスクリーンショット引用させていただきました🙇







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