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腰椎すべり症なのに腰のツイストをしてしまったこと

ヨガはもう6年近くやっている。まだまだ初心者。

昔、ヨガというと、試したこともないのに、高いメ-カーのウエアを買わなければならないとか、あれはお金持ちの奥様がするものだかと、勝手に決めこんでいて、私には関係ないと思っていた。ところが、一度やってみたら、気持ちがいいので、夢中になっている。

しかし、私には問題があった。それは仰向けになってする腰のツイスト。

6年前に腰椎のすべり症が見つかり、外科医に「今、手術をしないと、後で大変なことになるよ。」と言われた。でも、私は、前のブログにも書いたが、メスとか体に関係ないような器具等を、自分の体に入れることは考えられなかった。

腰椎すべり症とは、腰の背骨が前にずれてしまい、足にしびれや痛みを感じるもので、大部分の人は手術をする。半端な痛みではないのだから、それが普通なのかもしれない。私も痛かった。

痛み止めの薬を飲んでも効かなかった。きっと私の体は、薬が効かないモードになっているんだと思う。

何故なら、頭が痛くても、めったに薬は飲まない。だいたいの場合が、肩こりや目の疲れが原因。肩や目を温めて、セルフマッサージやストレッチをしたり、ホメオパシーを飲んだり、エッセンシャルオイルをつけたりして治すことが多い。

なので、腰椎すべり症の手術したほうがいいと言われても、めげずに、自然療法で治そうと決め、いろいろ試していた。

ある日、広告に「骨盤を整えるヨガ」と書いてあったのを見つけた。中学生の頃から、骨盤のズレで、あちこちの整体に通っていたし、「骨盤」という文字に注意をひかれた。

長い間、仕事が忙しくて、骨盤を治療してもらってなかったし、ずれたのを放置していたから、積み木のように、骨盤から腰椎がずれていってしまったのかもしれないと思い、まずは試す気持ちで行ってみた。

初日は、インストラクターに、すべてのポーズを治されて、大変だったのに、終わってみると、不思議なことに足の痛みがなくなっていた。身体が軽くなったのを感じながら、帰りのバスターミナルに歩いていた。うそのようで、とても嬉しかった。

当時、大会社に転職したばかり。同時に、飼い猫一匹が認知症になってしまい、残業して戻ってきたら、ほぼ毎日、大と小の後片付けと全部屋の除菌清掃、猫の足腰のシャンプーが待っていた。

実際、私にとって、ネコの世話はストレスとは感じていなかったが、そんなこともあって、週二回のヨガのクラスは、とてもくつろげるありがたい時間だった。

そして、何と言っても、最後の仰向けになってリラックスするポーズ、呼吸法,瞑想をして、毎回ストレスは吹っ飛んだ。

これで、私の足の痛みもとれるなら、私にとって、ヨガは天からの最高のプレゼントだと感謝した。

ただ、最悪の状態になったことがある。

それは、上向きになって、腰のツイストをした後のこと。

クラスが終わって、立てなくなった。腰から下に力が入らなかった。あまり大げさにしたくなかったので、座ったままでいたら、インストラクターに心配され、「病院に行くなら、連れてってあげるよ。」と言われた。

でも、痛いのではなく、なんだか、背骨がブロックされてしまい、立てないみたいだったので、病院に行くようなことではないと自分で判断し、大丈夫だと断って、しばらく、一人で、床にじっと座ってた。

何も考えず、ボーっと、20分くらい座り続け、やっと立ち上がることが出来、帰りのバス停にゆっくり向かっていった。腰が痛いような、痛くないような、腰がつっぱてるような、変な感じだった。

タクシーに乗って帰ろうかとも考えたのだが、一度座って、立てるかどうか心配だったので、歩いた。すると、だんだん身体がもとに戻ってきていることを感じ、バスにも乗れ、なんとか、無事に帰ることが出来た。

しばらく経ってから、色々なエネルギー療法などで、腰の調子もだいぶよくなり、歩くのに足の痛みもなくなった。

腰のツイストはとても気持ちが良い。あんな大変なことがあったにもかかわらず、腰の調子がいいから、もしかしたら、問題なく出来るかもしれないと思って、家でやってみた。

身体が床にとろける感じで、とても気持ちが良かった。そして、起き上がろうとした。

立てなかった。

腰から下の感覚がなく、力が入らない。仕方なく、四つん這いで、家の中を這い回った。一生このままになるのだろうかと、少し不安がよぎったが、「明日は良くなるさ!」と思って、寝る前に、腰にオイルを塗ったり、温めたりした。

翌朝、杖で身体を支えながらでないと、歩けなかった。前回よりひどい状態になってしまった。その日の午後には、やっと、杖なしで歩くことが出来るようになったが、一日中、腰のところに何かあるようで、歩くのが辛かった。

そこで、考えた。

まず、仰向けで腰をひねると、椎間板を圧縮してしまう。

そして、腰椎が前にずれているのにツイストをすると、神経が当たりやすくなっている。

あのような状態になったのは、神経に当たって、一時的に神経と筋肉との接続が切れてしまったのかもしれない。

はじめて、ゾッとした。

腰についての本ではなかったが、「神経は筋肉と接続が切れても、他の経路でまたつながる」と書いてあったのを思い出した。

いくら腰の調子が良くなったからと言って、そして、気持ちがいいポーズだから、やってみようなどと、無茶なことをする前に、もっとよく考えればよかった。そうすれば、自分の体を痛めなかったと後悔した。

それ以来、ヨガのクラスでも家でも、このポーズをするときには、少し体勢をかえるか、あまりねじらないように気をつけている。

ツイストが出来ないのは、すごく残念だが、とにかく、いい教訓になった。

そして、今後、腰椎に問題が起きないように、毎日腹筋をするように心がけている。

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