困っている人に声を掛ける
徳島新聞 読者の手紙 2022/01/16掲載
子どもを公園で遊ばせていると、背もたれの無いベンチからひっくり返り頭部をけがしてしまった。出血していて痛がる子どもを介抱していると、一部始終を見ていた家族連れの男性が「今のは痛かったなぁ。大丈夫ですか」と、心配そうに駆け寄って来てくださった。「ハンカチがあったら出血しているところを強めに押さえてください」と止血方法も教えていただいて、焦らず対処することができた。とても心強くありがたいと思える出来事だった。
幸い、出血もすぐ止まり大事に至らず安堵している。もしあの時、声を掛けていただけずにいたら急な出血に慌ててしまい、対処することができなかったかもしれない。さぞかし不安な気持ちになっていただろう。
何かあったときに声を掛け手を差し伸べていただけることほどうれしいことはない。逆に無関心ほど人として悲しいことも無いと思う。
最近の傾向として、傍観者でいた方が楽という風潮が広がっているように感じる。ささいなことでも関心を持ち、声を掛けてみてほしい。困っている人がいたら勇気を出して手を差し伸べてほしい。その親切心こそ人が持っている温かい愛情であり、すべての人が幸せになるための近道かもしれないと思っている。
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