産婦人科医 おいたえりこ

年齢によって変化する女性の悩みの治療・相談に携わる。得意分野は更年期治療。診療以外にも…

産婦人科医 おいたえりこ

年齢によって変化する女性の悩みの治療・相談に携わる。得意分野は更年期治療。診療以外にもYouTubeチャンネル『産婦人科医 おいたえりこ』で情報発信を行い、6万回再生を超えるコンテンツ、400件を超えるコメントに個別に対応している。4歳児の母であり、ジャスシンガーとしても活動中。

最近の記事

少年でいていい場所

そういえば最近、日常でもステージでも、いわゆる ”女性らしい” 衣装を着ることが少なくなりました。 わたしの中にはいつも”少年”が混在していて、中学生ごろからずっと違和感を感じていました。 今はとってもしっくりきていて 以前よりも自分らしく、それから歌うことにも素直になれていると感じます。 大人になって わたしの外見や内面の表現の中にある”少年”を受け入れてくれる人たちと出会えて 世の中も、それが受け入れられやすい状況に変化しつつあって。 周りから求められると、全身で期

    • 自分の存在意義

      自分の存在意義がよくわからなくなることがたまにある。 周囲のすごい才能とか、圧倒的な努力の前に無力を感じて立ち尽くしてしまう。 最近もその波があって、何かしなくちゃともやもやしてた。 そんなある日の深夜3時。 一緒に寝ていた娘がトイレだというので連れて行った。 まだ深夜や朝方は冷えるので、フローリングの廊下を素足で歩くと急速に体温を奪われる。 用を済ませて、冷たい水で手を洗い、二人揃って足早にベッドへ戻る。 そして布団に素早く潜り込むと、小さな娘がさらに小さく丸まって

      • 更年期との向き合い方について講演しました

        “マダネプロジェクト”とゆうコミュニティの企画で、更年期との向き合い方についてお話させていただきました。 マダネプロジェクトは、様々な理由で子供を持たない方が、その境遇や気持ちを共有し、社会で過ごしやすくなるための集まりです。 参加者の皆さんの子供のいない理由や、社会での生きづらさなどのリアルな声をお聞きし、大きな衝撃を受けています。 産婦人科医としても、女性としても、とても貴重な経験をすることができました。 自分なりの考察を、またブログでまとめてみたいと思います😊

        • 再生

          小さな冒険

          木更津にある『地中図書館』へ、娘と行ってきました。 道をなんとなく歩いているだけでは全くわからず 彷徨い歩いて、なんとか見つけることができました。 中へ入ると、秘密基地のようで 予約制なので人も多くなく 体全体、心全体でわくわくが止まらない場所でした!

          海のアトリエ 堀川理万子

          とても素敵な絵本に出逢いました。 主人公は、心に傷を負って学校に行けなくなった女の子と お母さんの友達の、海の近くに住む女性画家さん。 1週間、自宅を離れて、海のアトリエで暮らすことになった女の子は 絵を描くことを生業とする画家さんの生活に 居心地の良さを感じ、少しずつ心を開いていきます。 自然と共にあって、感性を研ぎ澄ませるための練習の時間があって その感性を表現する場所がある。 生活する上で自分に役割があって、自分の居場所がある。 ”子供である女の子”を、画家さん

          海のアトリエ 堀川理万子

          40歳を過ぎてからの不正出血

          日頃外来を受診される患者さんで、もっとも多い症状のひとつが不正出血です。とくに、40代から50代の患者さんの受診が多いように思います。 これは多くの場合 "機能性出血" といって、自然に経過観察してもよい出血です。なぜこのような出血が起こりやすくなるのかというと 年齢とともに卵巣機能が変化し始めることで、女性ホルモンの分泌に揺らぎが生じるからです。 女性ホルモンは、妊娠するために子宮内膜を厚くしたり、内膜を子宮の中に保持する作用があるので、その女性ホルモンの分泌量に揺らぎ

          40歳を過ぎてからの不正出血

          ”蘇りへの希望 生命を未来に託す”

          2015年、脳腫瘍のために2歳で亡くなった女の子を冷凍保存したというニュースが世界中を駆け巡りました。 この映画は、その女の子の家族が、どうして娘を冷凍保存するという決断に至ったか、そして冷凍保存すると決断してからの家族それぞれの生き方を映したドキュメンタリーです。 最初、タイトルとあらすじだけ見た際には、正直、良い感情は抱きませんでした。親のエゴなのではないかと。 少なくとも、自分の娘が同じような状況であったら、娘に寂しい思いをさせないように、そして最期の時をどう過ごすか

          ”蘇りへの希望 生命を未来に託す”

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          子供とゆう線引き

          週末は、娘と友人のライブに行ってきました。 友人が 「ここで鳴らすといいかな、と思ったところで鳴らしてね」 そう言って、木で作られた自然の音がする楽器を娘に手渡してくれました。 初めて手にした楽器を不思議そうに触りながら 音楽に合わせて慎重に音を出している娘を見て、私は涙ぐんでしまいました。 子供だから、子供らしい音楽ばかりがいいとは限りません。 それはきっと、音楽に限らないことだとも思っています。

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          スマホとパートナー、どっちが大切なんだろう。

          レストランでよく見かける光景。 恋人同士だと思われる男女が、向かい合わせに座ってそれぞれ携帯を見ている。 食事が運ばれるまで、ずっと会話はないし 食事が運ばれてきても、会話はない。 携帯を見ながら食事をしている。 恋人同士でいるのに、どうしてずっと携帯を見ているんだろう。 向かい合って座ってるのに、どうして一言も交わさないんだろう。 私だったら、好きな人といる時には携帯なんか極力見たくないし デートの日に向けて、なるべく仕事の連絡が入らないように計画するし 向かい合って

          スマホとパートナー、どっちが大切なんだろう。

          こころの見方 いい気分を貯めて暮らしたい(心療内科医 海原純子 著)

          今日は、心療内科医であり、ジャズシンガーでもある海原純子先生の著書の感想を書いてみたいと思います。 海原先生はこれまでに、新聞コラムの連載や、多数の本を出版されていて、この本は2022年6月に出版されたもの。 毎日新聞での連載「新・こころのサプリ」が本になったものとのことです。 本を読んで感じたのは、海原先生は日常の中で、自分の心が心地よくあるための ”気付き” をたくさんなさっているのだということです。 例えば、煮え立ったスープが熱を放って、しん、と鎮まるその様子と

          こころの見方 いい気分を貯めて暮らしたい(心療内科医 海原純子 著)

          婦人科診察はハードルが高い?

          みなさんは、婦人科診察を受けたことがあるでしょうか? よく "婦人科にはなかなか行きづらくて…" というお声を聞きます。 "内診が痛いと聞いた" "デリケートゾーンの診察は恥ずかしい…" 確かにそうですよね。 知らないものには恐怖を感じますし、診察するのが男性医師なら私でも恥ずかしいと感じます。 婦人科を受診しなくても、不安もなく気にならないのであれば 受診しないのも選択肢のひとつかと思いますが(なにがあっても自己責任にはなってしまいますが) 大抵の場合、一人で不安やもや

          婦人科診察はハードルが高い?

          初めまして、産婦人科医 おいたえりこです。

          皆様、初めまして。産婦人科医のおいたえりこと申します。 私は、産婦人科医として普段様々な年代の女性の診察をおこなっています。 日々の診療で思うのは、産婦人科は敷居が高い、簡単には受診できないと感じている女性が多いこと。 確かに、内診は痛いとか、お股をみられるなんて恥ずかしい!と感じる方もいらっしゃいますし、元々健康な世代が多いので病院にかかることが一般的ではないからだと思います。 でも、不正出血や下腹痛、月経不順や月経前のメンタル不調などに悩んでいる人が多いことも事実で

          初めまして、産婦人科医 おいたえりこです。