「ふつう」もいろいろ
March 2, 2022
3月に入り、日差しがあたたかい日も増えてきました。マスクをつけるのがふつうになったせいか、花粉症の人の存在感が控えめになっているかもしれません。
春は新生活が始まる季節でもありますが、最近は生活スタイルの「ふつう」にも変化が。これまで首都圏に集中していた人口が、東京都では30〜40代の転出者が転入者を上回り、1月末に公表された総務省の調査では、東京都以外ではこれまでで最多の31道県で転入が転出を上回ったのだとか。東京への一極集中から、地方都市や郊外での生活の人気が高まっているようです。
住む場所の「ふつう」の範囲が広がっていますが、家族の形もさまざま。
アメリカ研修でモンタナ州に滞在していたとき、私のチューターは白人マダムでした。大学生と社会人のお子さんがいましたが、ひとりは白人、もうひとりはアジア系でした。お子さんのうちひとりは生みの親と育ての親が異なるそうです。adopt(養子)なのよとチューターのマダムはさらり。写真を見せてくれながら誇らしげにふたりの社会での活躍ぶりを話していました。
サンフランシスコで住んでいた家の大家さん一家は、いわゆる「結婚」はしていないパートナーのおふたりとそのお子さんというファミリー。お子さんたちは大学生で親元を離れていましたが、長期休暇には家族で集まりハイキングをしていました。
結婚という形をとっているカップルもいればそうでないパートナーシップもあり、親と血のつながりのある子もいればそうでない親子も。家族の形の「ふつう」という概念はもはや存在しないのかもしれません。
明日はひなまつり。女の子の成長と健康を願う日です。続く来週8日は国際女性デー。女性の生き方を考える日です。
2021年は日本では「フェムテック(Female+Technology)元年」と言われ、女性の健康にまつわる課題をテクノロジーで解決するサービスが注目されました。
また、自治体では、たとえば福岡市では政令都市として初めて「プレコンセプションケア(妊娠希望の有無に関わらず、妊娠・出産の知識を持つことで、自身の健康に意識を向けるという考え方)」の事業として、女性向けに血液検査をワンコインで受けられるように助成を始めました(※女性に妊娠・出産を促す目的ではなく、女性の人生設計のための事業)。
女性の生活や人生の「ふつう」も「いろいろ」なのがふつうです。
さて、今日はノー残業デーです。女性も女性以外も、職場の外でかかえる事情はみなさまざま。繁忙期で残業がふつうの毎日かもしれませんが、今日は早めに業務を切り上げて、健康を願ってひなあられをおやつにしつつ、ミモザを飾って一息つくのはいかがでしょうか。
*世界女性デー(3月8日)
イタリアではミモザの日とも呼ばれ、女性にミモザの花を贈る習慣があるのだとか。
*TBS久保田智子が選択した「特別養子縁組」という幸せのカタチ(Newsweek 2020年12月25日(金)
日本でも、アナウンサーの久保田智子さんが特別養子縁組を選択し話題になりました
https://www.newsweekjapan.jp/stories/lifestyle/2020/12/tbs-6.php
*男性誌でも「フェムテック」(日本経済新聞 2022年2月19日)
宝島社の雑誌では、女性誌11誌と男性誌2誌でフェムテックに関するキャンペーンを開催しているそうです
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO80267450Y2A210C2MY5000/
*「受胎前ケア」役立てて 自治体、人生設計を後押し(日本経済新聞 2021年9月19日)
福岡市では女性の卵巣年齢の検査を500円で受けられる事業を開始しました
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE175MX0X10C21A9000000/
(写真:南カリフォルニアCarlsbadのFlower Fields)