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「地頭力」がもてはやされるのは20代だけ?アラフォーが考える地頭力。

自分が日々仕事をする中でも、採用面接などを行う中でも、最近良く考えているのが「地頭力とは」です。

新卒の就活のときにも、
「コンサル・外銀受かるには地頭力が大事だよねー」
「地頭って結局学歴じゃない?」
とか、色々な話が飛び交っていた気がします。
私は特段、地頭力が求められるような就活は行っていなかったのでw、「ふーん、そうなんだ」ぐらいに思って流しておりました。

が、その後も色々なタイミングでこの「地頭力」なるものと向き合うことになるわけです。

  • 転職活動を初めて行った社会人3年目、実際に初めて転職する際の社会人5年目、ギリギリ第二新卒的に転職活動をしていたとき

  • 人材紹介会社で新卒の学生のキャリア面談にのり、学生をベンチャー企業に紹介していたとき

  • 現職で採用面接を実施するにあたり、採用要件を考えジャッジをしていたとき

  • そのほか、日々業務を遂行する中で、これまでにやった仕事や知識・慣習を活かすだけでは不足するような挑戦をするとき

ことあるごとに、「地頭力がある人がほしいよねー」と言われるし、かつ、自分も自然と呟いているわけです。
といった自然な行動を振り返ると以下のような疑問が出てきます。

  • そもそも「地頭力」とは何だろうか

  • 「地頭力」は新卒・第二新卒に求められるスキルと聞いていたが、それは本当なのか

答えはないですが、少し考えてみたいと思います。

なお、私のキャリアの詳細は以下の記事などご参照ください。

そもそも「地頭力」とは何だろうか

とりあえず検索してみました。
・地頭がいい人は、頭の回転が速い・柔軟性が高いといった特徴がある
・自立した論理的な思考力やコミュニケーション能力のことを指す
・自分の頭で情報を処理し、問題を解決していく力のこと

勝手ながら、自分の中では「地頭力」を以下のように定義しています。
「インプット量(a) × 自分の血肉にできる率(b) × アウトプットする勇気と場数(c)」

a. インプット量を上げるには?

仕事を始めて以降も、インプット量を最大化するにはどうしたらよいか。
仕事をする中でも勉強の時間を増やす、という選択もありますが、業務を実施する中で、何を学び取るか、すなわち「感受性」が肝になるように思います。
自身として大きく成功した・失敗したものについて、背景・改善点・他にも活かせること、など考察するのは当たり前だと思います。
見逃しがちなのは、
・いかに地味な成功・失敗、変化に気付けるか
・自分主体ではないものからも、気付きが得られるか
こういった気付きが得られるシーンを、いかに感受性高くアンテナ張って受け取れるかこそ、効率よくインプット量を増やせる方法ではないでしょうか。
まずは1週間に1つでもよいので、業務で印象に残ったことをピックアップして、疑問点でも不明点でも改善点でも、自由に書きためてみる。
そんなことからでも、感受性は上がると思います。

b. 自分の血肉にできる率を上げるには?

自分の"引き出し""調理道具"の数を増やすこと、に近いかもしれません。
自分が張ったアンテナに引っかかった1つの事象について、背景・改善点・次同じようなことがあればどうするか、など、考察を深めることで、1つの気になるポイントから、人よりも多い学びを得ることができます。
これは1人で考えるのも勿論よいですが、壁打ち相手がいると、より考察の幅・視点は広がるのではないでしょうか。
後述しますが、多くの業務上の判断に正解はないですが、正解を導く思考力や、判断材料・知識は必要です。(イメージ的には数学問題を解くことに近い感じ)
・1つのことから派生して、何か追加で調べて情報を得てみる
・類似するAとBという事象が起きたときに、どちらもうまく行ったがアプローチは異なった場合、その理由を深堀りしてみる
そうすると、アンテナに引っかかったことを「へー」で済まさず、自分ごとにして、活用できるようになると思います。

c. アウトプットする勇気と場数を上げるには?

上述のaとbを頑張って上げたとして、自分の中に秘めていても、日の目を見ませんw
ちゃんと考えたことはアウトプットして、業務上の新たなチャンスを任されるような信頼性・伸びしろを他者にも伝えていく必要があります。
アウトプットが明らかに間違えてることもあり、指摘されることもあるでしょう。これが嫌だから言わない・やらないままでは、少なくとも非連続な成長はないと思います。
新しいことを突破する機会は、経験すれば経験するだけ、得られるものが多く、それがaとbの変数アップにも効いてきます。
思うような挑戦が難しい環境なら、環境から変える。
それくらいの強い心もまた、地頭力の要素と感じます。

「地頭力」は新卒・第二新卒に求められるスキルと聞いていたが、それは本当なのか

仕事を取り巻く変化のスピードに依存するでしょうが、少なくとも、年齢重ねれば手なりでいける、みたいな環境だけではないことは事実だと思います。
年月をかけて業務を積み重ね、その知見や人との繋がりが何よりも重要という仕事も勿論あるでしょうし、基本的に職種の変化が少ないような場合も比較的地道な積み重ね要素の方が重要になるかもしれません。

一方、自分自身は、事業環境・業務によっては積み重ねだけでは、その変化には十分に適応できないという環境で長らく働いてまいりました。
という前提で個人的な見解をお伝えしますと、変化の激しい業界、職種の変化が大きい環境においては、地頭力って、年を経るほど大事なのではないかと思うのです。
手なりで自分の過去の経験や、よくあるコンサル的なフレームワークだけで有意義な判断はできないし、何歳になったって自分自身が日々吸収・成長しなければバリューは出ないと感じています。
人的・資金的に十分な余力がなく、環境変化も激しいベンチャーで、何歳になっても地頭力が重要と感じる理由は以下の3点です。

  1. ベンチャーほど、仕事に引き継ぎ・教育という概念は必ずしも存在しない
    = インプットも自分で計画・実行できないとだめ。座学のインプットの割合は少ないので、日々の業務から何を感じ何を学ぶかのほうが大事。

  2. 引き継いだ情報・教えられたことを実践しても、現時点で正しい方法とは限らない
    = 過去の成功行動をそのまま実践するだけでは不足。過去の状況と現在の状況の差分を捉え、臨機応変に根拠を持った判断を行い、それを継続しつづけないといけない。

  3. 業務遂行上の難題には、たいてい正解はない
    = 仮説検証を短期間で回せる推進力や、信念を持った判断と、腹をくくれる勇気のほうが大事。実践からの学びしか勝たん。

結論:「地頭力」は重要なのか

特にベンチャー企業において、一定の年収レンジでビジネスサイドのポジションの人を採用する場合、「地頭力」は重要だと個人的には思います。

「前職でAという手法が成功したから、今回もAという手法でやりましょう」
と安易に推進してしまうような人ではなく、
「前職ではAという手法が成功しました。前職と現職の環境として、XXのような差分はあるので、XXというメリットがある一方、XXのリスクもあるかもしれません。したがって、今回は新たにBという手法を取るほうがメリットが高い可能性があります。」
と、知見を活かしながらも、過去の成功にこだわらず、フラットに考え提案できる人がフィットする組織が多いのではないでしょうか?

大手一社で働く場合にどうなのかは、自分自身の想像もつかない領域なので必ずしも当てはまらないと思いますが、いろんな企業でいろんなチャレンジをしていきたい場合、何歳になっても「地頭力」と向き合わねばならないだろうと思う昨今でした。


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