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「自分の取説」-性格診断MBTIの活かし方③

こんにちは、Eriです。
ユングの類型論をベースにしたMBTIという性格診断ツールを使い、自己理解カウンセリングをしています。

前回前々回、MBTIの結果を「自分の取説」として活かすための3つの方法のうちの2つをご紹介しました。

①才能を自覚する
②陥りがちなループを断つ
③弱点を知り、補う方法を考える

今回は、3つ目:③弱点を知り、補う方法を考える、について書いていきます。

③弱点を知り、補う方法を考える

前回までにお伝えした通り、人は皆独自の認知特性(ものの見方・判断の仕方の癖)を持っており、その影響もあって性格や才能がバラバラです。

認知特性を決めるのが、全員が共通で持っている8つの認知機能の並び順、特に上位4つの機能が何で、それがどんな順序で並んでいるかです。

これら4つの機能は、全て同じようにうまく使えるようにはデザインされておらず、1位が主機能、2位が補助機能(これら2つが才能)、3位はそれらに劣り、4位は盲点とされています。

今回は、このうちの4位の認知機能=人の盲点・弱点についてです。

詳しくは別途書きますが、4位の機能は1位の機能の対極にあるため、意識に上りにくく、ゆえに盲点になりやすいのです。

前回登場した営業マンのAさんを例にとってみます。
(Aさん:行動力・アドリブ力が高く、入念な下準備に時間を使うよりも、営業先で機転を利かせて対応を考える営業スタイルが向いた社員)

Aさんは、事前に詳細な営業トークの計画を練っておかなくても、その場で営業先社員のニーズを読み、そこに応じた対応をするのが得意です。(ある程度の結果を出すことができる)

営業の仕事でAさんがメインで使っているのは、言語情報に加え、相手の発する非言語情報(姿勢、ジェスチャー、声のトーン、目線etc)をリアルタイムでキャッチして、相手の言わんとすることを即座に解釈する力です。
※これは、前々回ご紹介した8つの認知機能の中の、Extraverted Sensing(外的五感)にあたります。

そして、これは同時に「何の力を使っていないか」を指してもいます。

言い換えると、
Aさんは「今ここ」に表出している、「五感」で掴める情報を即座に読解し、臨機応変に対応することが得意なため、
営業先との関係を俯瞰して「未来」を見据えた長期的な視点で捉えたり、
相手が今すぐ解決してもらうつもりのない(あるいは意識すらしていない)真のニーズにじっくり思いを馳せたりしない
のです。
※後者は、8つの認知機能の中の、Introverted Intuition(内的直観)にあたります。

これによって、たとえば営業先企業ともっと長期的なお付き合いをしたり、大型の契約を獲得するチャンスを逃してしまう、といったデメリットが生まれる恐れがあります。

つまり、4位の認知機能(盲点)は、1位の機能(才能)を使って人が顕著な目標を達成する足枷になりかねないのです。

Aさんの4位の認知機能:Introverted Intuition(内的直観)は、1位の認知機能:Extraverted Sensing(外的五感)の対極にある機能です。

通常、対極ペアの2機能は、片方が強ければ強いほど、もう片方が弱くなります。(つまり、4位の認知機能は通常かなり弱い)

解決策

では、どうしたらいいのでしょうか?

これは人によって見解が分かれるところですが、
・諦める
・ある程度盲点の克服を試みる
のどちらかかなと思います。

解決策1-諦める

「え、諦めるの!?」って思いますよね(笑)

諦めると言っても、4位の認知機能を今すぐに伸ばすことを諦める、というだけで、盲点を補うのを諦めるわけではありません。

盲点を補う方法としては2通りあり、
・人を頼る
・他の機能を使って補う
のどちらかです。

「(弱点を補うよりも)才能(1・2位の機能)を伸ばすことに全力をかけろ」という考え方ですね。

人を頼ると言うのは、自分の4位の認知機能を才能(1or2位)として持つ人にフィードバックをもらったり、チームメンバーとして支えてもらうこと、4位の機能が問われる行為をアウトソースすることなどを指します。

他の機能を使って補うというのは、1位の機能の補助に2位の機能を意識的に使うことを指します。
前回書いた通り、2位の認知機能は1位の機能と「方向性」が逆で、慣れるまでは使うのが億劫に感じられるものの、成長のキーとなる機能です。

Aさんであれば、PDCAのA(ction)だけに時間を使う(外向き)のではなく、意識的にC(heck)の時間を設ける(内向き)ことです。
4位の機能の完全な代わりにはなりませんが、行動する足を止めて内省する時間をとることで、自分や相手の感情や思考を深める機会になります。

2位の機能の詳しい使い方については、前回の記事をご参照ください。

解決策2-克服を試みる

「自力で1位の機能が生み出す成果を最大化するための準備を整えよう」という考え方ですね。

といっても、4位の認知機能を使うには膨大なエネルギーが必要ですし、あくまで足枷にならないようにすることが目的なので、まずは1位の機能を邪魔しない程度に鍛えてあげれば十分です。

鍛え方としておすすめなのは、1位の機能と合わせて使うことです。

たとえば、Aさんの場合であれば、
日頃から営業先企業の業界動向にアンテナを張っておくことで、
数ヶ月、半年先の自社と営業先との関係をイメージしたり、相手の真のニーズを想像し、その上で実際の営業に臨むようにするといいかもしれません。

まとめ

今回は、盲点・弱点:4位の認知機能とその克服のヒントについてご紹介しました。

盲点がある程度補えると、1位の機能を活かして生み出せる成果の質が飛躍します。
諦める(外注する・別の方法をとる)か、自ら克服を試みるか、自分に合いそうな方を選択してください。

三回に渡ってご紹介してきた3点を取り入れるだけで、きっと自分のアウトプットの質も、幸福度もぐんと上がるはず。

ぜひご自身の認知機能に当てはめて実践してみてください。




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