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ヨガの効能-カラダ喜ぶ呼吸と思考停止

ヨガを始めた。
気がつけば半年近くになる。
サボりもせず、週2回みっちりと通っている。

最初はゆるいクラスから始めた。
ゆったりのんびり楽ちんに。それが自分に合っていると思っていた。
それが、今となってはパワー系の一番しんどいクラスにハマっている。
人生ってわからない。

先生の指示通りに筋肉のあらゆる部位を意識しながら、呼吸を忘れず、とめどなく吸う・吐くを繰り返す。

苦しい、しんどい、つらい、無理。

という思いしか湧き上がってこない。
いらないことを考える余裕なんてない。
ひたすら伸ばし、曲げ、耐えて、呼吸する。
「ふくらはぎの後ろ下を意識しながら、背骨を一本一本伸ばす。頭はぶらさがらない。ちゃんと前へ突き刺すように伸ばす。肋骨を引き上げる。太ももの付け根を織り込む、膝上の肉を上げる。足先と膝が同じ方向か確認して。呼吸を深く。カラダを変えてくれるのは頑張りではなく呼吸」
なんてことだ。
びっくりするくらい、一つのポーズで、カラダ中のあらゆる部位について意識しなければならない。
いらないことなんて考えるヒマはない。
呼吸すら忘れるくらいだ。
ひたすら、先生の言いなりである。従うしか道はないのだ。

例えば、逆立ちしてるときに
「じゃあ次は、小指一本で逆立ちしてください」
と言われたら、ブルース・リーかジャッキー・チェンでなければ
「そんなん無理!!!」
だと思う。
もちろん例えだが、ヨガではそんな無理な指示が出る。
でも。
「無理な人はこっちのポーズのままでいい。それでも充分に効く。自分には無理ってわかることが大切。自分のカラダを知るのが一番大事。人を見ない、人と比べない」
と言ってくれる。
だから小指一本にならなくていい(例えです)。
自分が、両手しか無理か、片手だけならできるのか、小指一本に挑戦できるか。自分のカラダに聞いて、様子を見て、無理をさせずにやっていく。

先生の正解のポーズと的確な指示。それと、自分のカラダ。
それだけと向きあう。
他の人も同じように真剣に取り組んでいて「あ゛~」とか「うぎぃ」とか悲鳴をもらしながらポーズを取る。その空気が励ましになる。

終わった後は呆然となる。
全然眠くなんてない時間に、今すぐ寝たい、という欲が出てくる。
最後はシャーバーサナという大の字になって脱力するポーズで終えるのだけど、この数分で寝てしまっている人多数。わたしもそうだ。
全然使ってないカラダの部位を鍛え上げられた疲労と驚き、繰り返された深呼吸による安らぎと爽快感。
でも、同時にカラダが活性化してるのがわかる。
アッパードラッグとダウナードラッグを同時にキメたみたいなものだ。
心穏やかに興奮してる、みたいな感じ。

瞑想とかマインドフルネスとかの目的「思考を止める」と、健康術や武道、副交感神経優位、リラックスの肝心カナメ「とにかく呼吸を深める」。
一心不乱にヨガしてたら、どちらも勝手に達成できちゃってる。

2014 Bali島 ヨガ風景

「本当はこれくらいビシビシ鍛えられたかったんスよぉ~!」
ってカラダに訴えられてるようにも思う。
ごめん。
ポテンシャルがあるのに、それを引き出すくらい追い込んでこなくてごめん。
運動とか苦手だと思ってたし、スポ根も嫌いだったからさ……ごめんな。
と、カラダに謝罪したくなるほどだ。

もともと小さい頃からカラダを動かすのは好きだった。
でも、体育の評価は5段階評価でずっと3。
短距離がめちゃくちゃ遅い。
この時点で、自分のことを運動音痴だと思い込んだ。
でも後から思えば、球技は普通にできるし、スノボも休憩無しで丸一日滑れる。泳ぐのも、クロールとか決められた泳ぎ方でなく適当に素潜りするとかは大好きだし、山も登る。
ダンスなら延々と踊れる。
プロスポーツ選手にはなれないが、運動することには向いている。
自分のカラダがそういう感じだと知ったのは、とっくに大人になってからだった。
学生時代の、一面的で画一的な運動能力判定の弊害だと思う。
スポーツも運動も、ダンスも含めてたくさんの種類がある。
運動能力にもたくさんの個別性がある。
そういう意味で、自分の才能や能力というのは探っていくと無限大だ。

ヨガで自分を追い込むようになって。
せめて中学生くらいに、こんな風にハマれる、真っ直ぐな努力ができるものに出会えていたらなぁと思ったりもする。
でも。
なぜ、それが今できているのかと言うと。
ヨガ先生のさっぱりした態度が好きなのと、指示が丁寧で的確なおかげ。それに無心で従えば、確実に日常で動きやすい楽なカラダを得れるからだ。
つまり、教える人の人柄、教え方の上手さ、結果を伴う、があるからだ。

学生の時は、どうにもこうにも先生運がなかった。
その上、わたし自身の反骨精神・負けず嫌い・批判的な性格が相まって、自分が認めない先生や先輩の指示に従うのが耐えられなかった。
運動に対して素人の人たちの指示が間違ってるのに(うさぎ跳びとかさせられた)上下関係というだけて従わなければならず、自分のカラダが痛めつけられるのがイヤだったのだ。
そんなわけで運動部に所属したのが中一と高一だけ。
ここでも、自分はなにごとも続かない性格なんだな、と思い込んだ。
けど、大人になってから始めたものは、先生を自分で選んだせいもあってか、どれも長く続いている。

ヨガ先生の指示通りにカラダを使い、呼吸を続け、真面目にヨガに通う。
家でも、簡単で楽なやつだけしたりする。
そうすると、できなかったポーズができるようになってくる。
たーのしーい!
反骨精神・負けず嫌い・批判的な性格は、ひるがえると、自分が認めた・好きな人のいうことはするりと素直に聞けちゃうということである。
教えられることに納得感と効果があれば、アホみたいに従順になれるのだ。

ヨガをはじめようと思うキッカケの、自分のカラダの左右の歪みもずいぶんとマシになった。
身長も1センチ伸びていた。
昭和生まれなのに。

人って、自分ってわからないものだ。
だから毎日が楽しい。

2014 Bali 島 ヘルスケア学校の仲間たちと

読んでいただきありがとうございます。
祝福アレ♪

P.S.
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明日への活力です😊

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