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住宅設計者の自分の家づくり 19 経年変化~汚れやキズ

住み始めてからまもなく2年になります。

子どもが4~5歳の間を過ごした家のキズや汚れなどがどんな感じか見てみたいと思います。

まずは子どもとの相性が悪いと思われがちな左官の壁です。

遠目に見るとあまり気になりませんが

近くで見るとまあまあなキズがついています。

これらのキズは主に仮面ライダーの剣によって攻撃されたもので、なかなか派手にぶつかってましたが、その割にはキズとしては控えめだなと思います。

もう一箇所左官で、ベッド前の壁を見てみます。

こちらも遠目にはそうでもないですが

テレビの下よりも激しめにキズがついてます。

ここはベッドの上で暴れてるときのついでで攻撃を受けているようで、リビングよりもベッド上の方が動きが激しいためにキズも激しくなっているようです。

こういったキズは他にも所々あり、想定内でもあるのですが、基本的には目線より下にあるせいか日常生活ではそれほど気になりません。

この壁はかなりフラットに仕上げているので、もう少しコテ跡が残るような仕上げだとさらにキズは目立たないと思います。

多少のキズを受け入れるつもりであれば、小さなお子様がいても左官の壁を取り入れてみてはいかがでしょうか。

つづいて、フローリングですが、こちらはキッチン前を見て見ます。

フローリングは挽板にオイル塗装のものですが当初の予定通りキッチンマット等は敷かずにそのまま調理などしていますが、ぱっと見で気になるほどの汚れはないように思えます。

コンロ前は近くで見るとさすがに多少染みがありますが、結構油が跳ねたなという時だけ(週1回程度)ウェットシートで拭いている程度でこのくらいです。

よく、キッチン前は掃除しやすいような素材にしたいというご要望がありますが、キッチンがリビングなどとつながっている場合は床材が同じ方が広く見えるので、この程度を受け入れられるのであればオイル塗装のフローリング(ただし木目はやや強め)でも良いと思います。

木部つながりで、リビングのベンチもなかなか良い感じになってきました。

普段こんな感じで息子のアトリエのような状態になっていることが多く

ベンチ上はこのような状態になっていますが

遠目に見るとそんなには気になりませんし、この調子で美術室の机のような迫力が出てくればそれもまた良いかなと思っています。

キッチンもそうですが、少し強めの木目は七難隠してくれます。

いつかきれいにしたいと思ったら、無垢板なのでヤスリをかければ全部キレイになります。

続いて浴室のタイルです。

こちらはカビなどは生えてきてませんが、目地にカルキが少し溜まっています。

目地はたまにクエン酸を掛けてカルキを除去していて、完全に放っておくともっとたまって行くと思います。

カビは夏場にたまに出ますが、週1回の全体掃除のときに泡ハイターをかけて5分くらい経つとなくなります。

カビも放置すると根を張って落ちにくくなるので、少なくとも夏場は週1で壁と床の掃除をしたほうが良い感じです。

ちなみに浴室の天井を実験的に左官にしてますが、こちらは全く問題無いようです。

ただ、この天井に関しては浴室にドアを付けずにカーテンにしているため湿気が全くこもらないというのが効いているかもしれないので、ドアを付ける場合はかなり換気をしっかりした方が良いような気がします。

次はウッドデッキです。

このデッキ材は杉を熱処理したもので無塗装でも基本メンテナス無くて大丈夫というもので、竣工後何もしていない状態ですが、銀化はある程度進んでいます。

ちなみに竣工時は

こんな感じの色味でした。

ヤスリを掛けるなどをすれば元の色に戻るはずですが、現在の色の方が周囲に馴染んで落ち着いた感じに思えます。

最後に玄関土間の状態です。

こちらは好みの問題ではありますが、土間モルタルはヒビがないと偽物っぽく感じてしまうので、樹脂モルタルなどは使わずにごく普通のモルタルを使って、狙い通りにしっかりヒビが入っています。

また、自転車を中に入れたり、作業をしたりしていることもありそれなりに使用感が出てきて、これはこれで良い感じだと思います。

モルタルのヒビはあまり小さな範囲で入るとちょっと残念な感じになりますが、ある程度面積があるとちょうどよいアクセントとなってくれます。

最後に、キズや汚れではないですが、庭の変化をご紹介します。

上が2021年4月、下が2022年6月です。

少々時期の違いはありますが、それにしてもだいぶ葉数が増えて茂ってきた感があります。

高木はアオダモ、コハウチワカエデ、そよごですが、ほとんど上背は伸びていません。

近所の家に生えているユーカリなどは夏場は2ヶ月くらいで1m以上伸びていたので、手を抜きたい人はなるべく成長の遅い樹木を選ぶのが良いと思います。

このような感じで徐々に使用感が出てきて、それに合わせて愛着も増えていってるように思います。

※竣工後の写真などは下記リンク先でもご覧いただけます。

このシリーズをマガジンにまとめておりますので、こちらも併せて是非ごらんください。

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