スタートアップ・ピッチで何を着る？（No.200）

前号で「Canvaにふさわしい
場面はピッチ」とご紹介しました。

では改めてピッチについて
ご説明しましょう。

最近、新しいタイプの起業が
大流行り。

イノベーション（技術革新）を
中心に、起業して間もない企業
のことをスタートアップと呼び、
スタートアップが投資家から
資金を募るための短い時間（数分）の
プレゼンテーションのことを
ピッチと呼びます。

スタートアップを育成する組織を
アクセラレーター、取り巻く
環境をエコシステム（生態系）
と呼び、最近のビジネス・
キーワードになっています。

今年、あるアクセラレーター会社の
新入社員さんたちの服装がどんどん
崩れて、Tシャツにスニーカー
となってしまったので、どうした
ことかと関係者に聞いてみたら
「今日はピッチがあるので、
スタートアップ企業のプレゼンター
たちが身構えないよう、彼らも
合わせてドレスダウンしてきて
いるんですよ」という答えが。

いやいや、スタートアップの
ピッチはTシャツで出ていく
という思い込みのほうがおかしい
ですし、お金を出すかどうか
決める側は迎合してTシャツ
でいる必要はありません。

銀行員が、経済産業省の人が、
審査するのにTシャツで出向く
なんて考えるだけでばかげています。

そこは審査される側がよりよい
印象を与えるためにスーツなど
ビジネスパーソンにふさわしい
服装で出かけていくべきでしょう。

いつもとは違ったあらたまった
服装で行ったからと言って
怒る人はいません。

でも、逆はありますよ。

“だらしない格好で来て、いったい
どういうつもりだ“と不愉快に
なる方は。

いくらいい技術やアイデアを持って
いても、スピーチが完璧でも、
相手に気に入られなければ、
投資してもらえることはありません。

まして、人柄など理解してもらえない
数分のピッチでのことです。

服装や髪型を整えていって損な
ことなど何一つありません。

不安材料などマイナス要素
はすべて排除して臨みましょう。

ちなみに、ジャケットを羽織るだけ
でもきっちりしたビジネスパーソンの
イメージになります。

また、男性であれば、襟の付いたもの、
例えばポロシャツにするだけでも
好印象に変わります。

これはピッチにかかわらず、
すべてのプレゼンテーションに
おける鉄則です。

あなたは世界を代表する企業の
トップ、スティーブ・ジョブス
ではありません。

だらしない服装で、目に見えない減点
を受け、せっかくの提案を
台なしにしないでくださいね。