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多くの場合、IT投資が失敗する原因は「サービスマネジメント」の欠如です Glicoグループのサービスマネジメントについて話を聞く【予告編】

デジタルトランスフォーメーション(DX)を急げ。どの企業の経営者も、同じ言葉を繰り返しています。DXを得意とする有名なコンサルティング会社を呼ぶと、「社内にあるデータをこう活用しましょう」とか「こんなクラウド活用が必要です」などと言われます。

大きな声では言えませんが、かなり立派な上場企業でも、デジタル投資に失敗しているケースが後を絶ちません。

そうした現場へ行ってみると、デジタルツールを導入しても現場の人たちが使えていない。トップダウンでクラウドツールを導入したが、業務のやり方と違い過ぎて組織に馴染まない。経営の考えが現場にうまく伝わらず、組織の人間関係に分断が起きている……そんなケースが目立ちます。

IT投資が失敗する原因の多くは、ツールやシステムを導入することばかり考え、それらを使うユーザーのことを考えていなかったり、従業員や消費者に提供されるサービスの品質を管理しようという概念が欠落していることにあります。

「業務のデジタル化」の本質。それは、「サービスの共創」にあります。

例えば従業員が業務を進める場合も、基幹業務システムが提供する「顧客データを閲覧するサービス」や「顧客に連絡を取るサービス」「商品の在庫を確認するサービス」「受注や決済のサービス」など、たくさんのITサービスを利用します。

サービスを利用しているのですから、当然「サービスの品質を管理しよう」という概念が必要になります。そして、単にサービスを提供するだけでなく、消費者からのフィードバックを受けて、常に改善をしながら消費者体験(CX)を向上させていきます。それが、「ITサービスマネジメント(ITSM)」です。

ITSMがないと、「使い方が分からない」「あるべきはずの機能がない」「仕様が勝手に変わっている」「誰に聞くべきか窓口が分からない」といった様々な問題が噴出し、収拾がつかなくなります。

「ITSMから始めるなんて、遠回りじゃないの?」と感じられる方もいるかもしれません。しかし、逆です。ITSMと一緒に始めるからこそ、最短かつ最適なコストでIT投資の目的を達成できるのです

ITSMでは、ITサービス全体を可視化して管理します。求める機能や効果、リスクを徹底的に洗い出し、漏れを防ぎます。必要な人に必要なトレーニングを施し、全員がITサービスを使いこなせる状態を創ります。そのベースをしっかりと確立したうえで、業務の標準化を進めてミスや漏れを防ぎ、自動化を進めて生産性を向上させていくわけです。

私たちのコンサルティングには「テンプレート」がありません


DIG2ネクストは、課題や状況が異なる様々な企業にサービスマネジメントを導入し、ITサービス全体の交通整理を行い、企業ごとの理想を実現するIT投資を成功させてきました。

ITSMを成功裏に導入するために重要なことは、2つあります。一つは、ITSMに対する上の方々(経営層を含む)の理解。もう一つは、コンサルタントとの信頼関係です。

そんな意味から興味深いのが、食品メーカーのGlicoグループでITサービス全般を管理している江栄情報システム様(大阪市)の事例です。2020年からDIG2ネクストが支援してきました。サービスカタログを中心に、実効性の高いITSMを運営しています。米ServiceNowの共通サービスデータモデル(CSDM)に従い、構成を分解して管理し、ツールとの連携を実現しています。

近日、江栄情報システム様のご担当者の方と対談をしますので、詳しい内容はそこで明かします。

相手先の企業の状態や目指す方向性によって、コンサルティングの要点はすべて異なります。だからこそ、私たちのコンサルティングには「テンプレート」というものがありません。相手の話をよく聞き、状況をつぶさに観察し、その企業に最適なものをゼロから創り上げます。

江栄情報システム様のケースも、まさにそうでした。乞うご期待! です。
(本編はこちらから)