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蜘蛛の糸

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恋愛小説。ノンフィクションとフィクションの間。
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#note初心者

わたしの愛したあなた 2

あの日のことは忘れない。

「ユキって可愛いよね、前から思ってたんだ」

今思えばなんて典型的なお世辞なんだ。出会ってすぐに言われた。でもその言葉にわたしはドキッとした。

単純な自分が憎い。

可愛いって、面と向かって言われたことは何回目だろう。数えるくらいしかなかったから。

ドキドキさせるのが上手なアキト。ひとつ年上。

昔からアキトのことは知ってはいた。同級生の元カレだったから。すごく仲が

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