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何度でも痺れる進藤先生のカリスマ型リーダーシップ

好きすぎて再放送なのに録画を4回も観た。

「救命病棟24時」第2シーズンは、1話の初っ端から進藤先生の超人的な救命スキルと、圧倒的なリーダーシップが炸裂していて、何回観ても飽きない。

第1シーズンの都立第三病院の救命救急センターから、舞台を港北医大救命救急センターに移したこの第2シーズンは、一見すると有能な救命医がすでに医局にスタンバイしているものの、ひっきりなしに運ばれてくる患者を受け入れ続けるには、救命スタッフが足りてなさすぎてチームとして機能できていない。

人手不足の解消という名目で、教授の反感を買って心臓外科から救命チーム行きを命じられた香坂先生は、臨床より研究がしたいから、目の前の10人を救うより10年後の10万人を救うために医者になったんだけど?と平気で言う。

ひょんなことから(定番)事故現場に居合わせた進藤先生が、ドクターヘリの中でサバイバルナイフと有り合わせのチューブで気道確保したおかげで患者は一命を取り留めたのも束の間、港北医大救命救急センターに次々と運ばれてくる患者を、ちゃんと受け入れられているのか心配でその場をすぐに立ち去れない進藤先生。

もうこの時点で、俺は医者は辞めたと言いつつも、「医者が命を助けるのに理由はいらない」を体現してる進藤先生がカッコ良すぎる。

第1シーズンで進藤先生と共に働いていた看護師が、思いっきり部外者の進藤先生に「ちょっと助けてください!」って懇願してしまうのも無理はない。

もっと自分のところのスタッフを信頼しろ、と一蹴されるも、「信頼してます!信頼していてもバラバラだったら意味がないじゃないですか!」という悲痛な叫びが胸を打つ。

わかるよ桜井さん・・・
個人の能力が高くても、どれだけ優秀な人が集まっていても、チームとして正しく機能するとは限らないんだよね。

ソワソワ物陰で見守りながら、何グズグズしてんだ!瓶ごとかけて消毒しろ!と即座に指示を飛ばしまくる進藤先生。
物陰から、メス入れる場所はそこじゃねーだろ!みたいなことも言うし、なんなら研修医がすべきバックアップも的確に指示を飛ばす。

この隠しきれない、圧倒的な救命医としてのデキる感とリーダーシップ。
患者が来てわーってなっちゃってる救命チームが、進藤先生の指示に沿って動くことで、同時に運ばれてくる患者を落ち着いて治療できるようになる。

まだ1話なのに。

進藤先生の圧倒的なリーダーシップが炸裂して、同時に患者を受け入れることを厭わない救命チームが爆誕してる。

こんなリーダー、現実でお目にかかったことある?
こんなリーダーだったら、迷わず付いていきたいって思いません?

リーダーシップ論へ風呂敷を広げると収集つかなくなりそうなんですが。
真面目に考えてみたんです。進藤先生のリーダーシップについて。

これまで、研究されてきた主な4つの代表的なリーダーシップ論から
現在に継承されている理論「コンセプト理論」から推測すると、
進藤先生は「カリスマ型リーダーシップ」だと思うわけです。

カリスマ型リーダーシップ
並外れた行動力と発想で、組織を力強く牽引するタイプのリーダーシップです。カリスマ型リーダーの行動特性として、以下の6つの特徴を挙げています。
ⅰ)ビジョンの表明
フォロワーを鼓舞する戦略的・組織的目標を示し、効果的に表明し浸透させる。
ⅱ)環境への感受性
組織を取り巻く環境やメンバーの能力について正しく認識する
ⅲ)型にとらわれない行動
常識や前例にとらわれない手段を用いる
ⅳ)リスクをいとわない
リーダー自らが責任を取る覚悟を持つ
ⅴ)メンバーのニーズに対する感受性
フォロワーと尊敬し合える関係を作りだし、ニーズや感情に敏感になる
ⅵ)現状の否定
現状に満足せず、常に変化と成長を求める

SMBCコンサルティング株式会社 ソリューション開発部

うん、やっぱり進藤先生だ。
6つの特徴が、どのシーンとエピソードに該当するかも語れる。
むしろ語っていこうと思う。(予告)

個々の能力が高ければ高いほど、自身の能力に頼り、時に過信して、独断で動くことも増える気がするのだけど、救命救急だけじゃなくて「チームで動く」ことが前提とされる組織では、なんだかんだ言って、メンバーを束ねていけるリーダーは必要だと思う。

とはいえ、カリスマ型リーダーシップには懸念されるデメリットも指摘されていて。

カリスマ型リーダーシップは、組織を急成長させる原動力となる大きなメリットがある一方、リーダーの影響力が強すぎることで生じるリーダーへの依存や、後継者育成の問題などが生じる懸念を孕んでいます。

SMBCコンサルティング株式会社 ソリューション開発部

ほう・・・。
確かに進藤先生、絶対に有給とか取れてないくらいに働いてた。
フル出勤してた。

リーダーが有能すぎて頼られまくってしまう現実も間違いなく存在してる。
それを解決できるのは、人員も含めて十分なリソースがあるか否かの、企業の体力しだいみたいなところもある。

個人的な感覚で言うと、チームのパフォーマンス向上という点で見れば、カリスマ型リーダーシップのあるリーダーが率いる組織ほど、成果をあげられるチームっていないと思う。
こんな背中を見せられたら付いていくしかない!って思えたら、現場の士気の上がり方が違うんじゃないかなと。
モチベーションどころかエンゲージメントも上がる気がする。

割と誰のことも「お前」呼びするところだけが玉に瑕な進藤先生だけど、こんなにカリスマ型リーダーシップの体現みたいな人は現実にはなかなかいないから、何回観てもやっぱり痺れるほどかっこいい。

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