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大企業からの独立、ママ起業家の失敗と成功|en-Talk#8 株式会社ココエ 代表取締役 近藤恵子さん

en-Talk〈エントーク〉は、場所や人、環境を問わずに起業家と話すことが出来る、起業や新規事業について一緒に考え、共に成長が出来るフラットな場を提供しています。

〈こんな方にオススメのイベントです〉
◇起業したいけれど、まだちょっと不安で踏み出せない
◇起業したいとおもっているが、自分のアイデアに自信がない
◇起業するにあたり、仲間をみつけたい
◇企業で新規事業をどうやってつくるか、ヒントを得たい

今回は6月25日(金)にオンラインして開催した「en-Talk #8」のイベントレポートをお届けいたします。

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第8回の登壇者は…株式会社ココエ 代表取締役 近藤恵子さんです!

ココエ近藤さん

プロフィール
株式会社ベネッセコーポレーション、BBTの起業・新規事業に特化したビジネススクールを経て、2016年株式会社ココエ創業。
ベネッセの「ウィメンズパーク」に立ち上げ期から携わる。複数の大企業をクライアントとして、 プロジェクトマネージャーとして活躍。自身も二児の娘を育てながら起業、ウィメンズパークで女性の悩みに多く対峙してきた経験から、 「女性の働き方改革」を掲げる事業を積極的に進める。

1. 起業に踏み出すきっかけは子育てのスタートから

大手企業で働き、忙しくも充実した日々を送っていたと話す近藤さん。しかし、あることをきっかけに仕事に対して疑問を持ち始めたとお話してくださいました。

近藤さん:
38歳の時に第一子を出産しました。ちょうど私が住んでいる地域は子どもが多く、保育園に11カ所落ちたんです。その後もなかなか地元で見つからず、結局、霞ヶ関にある国土交通省の保育園に子どもを預けることにしました。そのため、通勤往復3時間という生活を送ることになりました。

その生活を2年半ほど続けた後、第二子を出産しました。妊娠中、長女が体調を崩すことが多くなり、そのたびに保育園から連絡がきました。長女を引き取りにいき、それでまた会社へ戻って仕事をしていました。その繰り返しで当時は本当に疲弊していましたね。

子どもを育てながら昇進している女性のロールモデルも周りになかったですし、ベンチャー的な部署だったので、かなり苦労しながら子育てとの両立をしてました。

そんな中でどこかモヤモヤした気持ちが溜まっていったといいます。そのモヤモヤが何なのか、確かめるために自己分析を行った結果、家族との時間が増えたことで、やりがいのある仕事の時間が減っていること、それが自分への負担となっていることに気付きました。そのため、効率的でやりがいのある仕事にすることで、ワークライフバランスが取れるのではないかと考えていました。

近藤さん:
周りに子育てをしている人もいない、ベンチャー的な部署である今の勤め先ではワークライフバランスを保つのは難しいなと思いました。そこで起業しようと思ったのですが、当時はまだ起業がどんなものなのかわからなかったので、子どもを育てながら起業専門のビジネススクールに2年間通うことになりました。

2. 人に必要とされる事業をやりたい、ターニングポイントとなった経験

ビジネススクールで学び、コンテストで入賞したビジネスプランで事業を始めた近藤さんですが、立ち上げた会社が崩壊寸前までになった経験をお話していただきました。

近藤さん:
当時考えていた「心理カウンセラーと悩みを持つ人をweb上でマッチングするサービス」が、ビジネスプランコンテストで入賞することができました。初めての事業立ち上げはここから始まりました。

ただ、マネタイズのところまで把握しておらず、1年間赤字を出し続け、結果的に1500万円くらいの損失を出してしまいました。さらに、社内の人間関係もギクシャクしてしまい、立ち上げた会社は崩壊寸前になっていました。

本当に辛くて「辞めようかな。この先どうしようかな」と思ったときに、私が今までやってきたことは自分の独りよがりだったのではないか。そうではなくて、人に必要とされることをやりたいと、ふと思いました。

そこで自分は他の人のために何ができるのか、考えることから始めました。そうすると、私は10年間大企業で働いていたため、大企業ならではの困り事をわかっていたんですよね。その部分であれば、何か人の役に立てるのではないかと思って、ある大手企業に電話をしました。急に「手伝わせてもらえませんか」と電話したため、企業側には驚かれていたのですが、どうにかお仕事をいただくことができました。それから、とんとん拍子に大きな仕事が入るようになりました。

現在は大企業のIT戦略、マーケティング戦略などの運用をサポートする仕事をやっています。1年目は大失敗をしましたが、創業6年が経ち、社員が30名を超え、大きな売上を出せるまでに成長しました。

3. 起業後は企業と契約しながら実績を積む

登壇の最後には、これから起業をする、あるいは新規事業を立ち上げる人に向けてアドバイスをくださいました。

近藤さん:
みなさんが事業を始める時に一番考えてほしいのは、「あなたが提供するものを欲しがる人はいるか」「その人はどのくらいお金を払えるか」「お金を払ってくれる人はどのくらいいるのか」の3点です。これがないと独りよがりの事業になってしまいます。

IT系の人材は2030年までに59万人不足すると言われていまして、企業は優秀な人材を確保するために多様な働き方を認めざるを得ません。例えば、副業や、週1〜2回の勤務、起業など、昔と比べて多様な働き方ができる時代です。そのため、起業をしやすい時代なのかなと思います。

起業して一番苦労するのが営業の部分です。どうやって仕事を持ってくるのかというところで、私もよく相談を受けます。私から伝えられるアドバイスとしては、自分がやりたい仕事を持つ企業と組むことをお勧めしています。契約して、案件数を徐々に増やしていくことで、自分らしい営業の仕方が見えてきますし、企業側からの信頼にも繋がっていきます。

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自分の生活を変えるために挑戦した起業。始めてからも苦労がありましたが、社員数も増え、売上も増え…。子どもがいる中でもやりがいがあり、価値のある仕事を近藤さんは手に入れることができたのだとお話を聞いていて感じました。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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