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サッカー指導者のスキリングと普及

先日、こちらのサッカーu12向け指導者プログラムを修了しました。今回は指導者資格について考えたことをまとめてみます。

日本のサッカーの指導者プログラムはD級から始まってS級まであり、最近はフットサルやゴールキーパー指導者プログラムができています。
D級と言うのは主に少年サッカーの指導者向けですが、これを取った後はC級を目指す以外に道がありません。

資格制度のコンセプトをきちんと押さえた訳ではありませんが、日本の資格制度は"人"としての認定で、スキル認定という形が薄めな感じがします。

つまり、守備の構築に詳しいとか、ビルドアップをよく知っているなど、最近のアプリで言われるバッヂみたいな感覚でスキルを足し算できる仕組みがない気がします。

そうなると、一つ資格を取ることである種、安易に「あがり」となってしまい、研鑽が止まってしまうのではという懸念があります。実際に少年サッカーのコーチの中には、教え方がおかしいなと思う人をたまに見かけます。

さらには、昨今のサッカーの進化からすれば、指導自身が日々アップデートし、学び続けないといけないという点で、「リ」をつける隙間もないくらい継続的な学習が必要な流れもあります。

他方、私の仕事のメインである人材開発や組織開発には様々なスキル習得のプログラムがあります。日々、人材開発のトレンドに応じてプログラムが生まれています。
例えば私はアンコンシャスバイアスのファシリテーターやアクションラーニングコーチの認定を受けていますが、どんなスキルを持っているかによってその人の“路線“がわかりますし、何ができるか訴求することもできます。
ただし難点は、スキルによってトレーニングや資格取得、さらには更新に費用がかかることです。大抵はチームの運営費から捻出されますがそうなると、メンバーの会費が原資となります。

こういう資格は各自の仕事に活かして収入に繋げることで「回収」できるのですが、少年サッカーのコーチは大多数はボランティアなので、サッカーの指導者資格の費用を回収できる人はかなり少ないです。よほどお金に余裕があったり、意欲的に勉強しない限りはお金の負担は一定程度かかります。

また、少年サッカーの場合は、ボランティアコーチで昭和な感じで怒鳴り散らすコーチなどいまだにいるので、お金の負担も考えると、日本サッカー協会としては指導レベルの底上げや資格の普及を図ってまずは最低限のトレーニングでもいいので、受講者を増やしたいと思って展開しているのではないか、と察します。

指導者としてスキルアップを続けて欲しいし自分も続けたいと思うので、海外のプログラムで学べるのは選択肢が広がるし、eラーニングで費用が抑えられてるのはありがたいと思います。

いつか、日本サッカー協会が海外の団体と提携してスキリングの後押しをしてくれたり、独自のテーマ別プログラムを展開してくれたら、Win Winになるので実現して欲しいと願っています。

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