見出し画像

本を読むということ 読書の目的は何か? 

初めに

読書論を書いてみたい。
読書についてどう思っているかの私論です。

自分は、本を読むのが好きです。
年末年始はロマン・ロラン『ベートーヴェンの生涯』を読んでいました。

ベートーヴェンの『フィデリオ』をかけ、コーヒーを飲みながら🎶
特に後半にあるベートーヴェン記念祭における講演録、
「ベートーヴェンへの感謝」は、
まるで、ロマン・ロランの肉声が響いてくるようで、
素晴らしい、読書体験でした。

私にとっての読書とは


皆さんは、読書をどのように捉えていますか。
あなたにとって読書とは何ですか。
何のために読書をしていますか?

知識を得ることでしょうか。
新しい情報を仕入れることでしょうか。
そうなると、素早く、沢山することが求められることになりそうです。
速読術を身につける必要もあるかも知れません。

私にとっての読書とは、ある意味それとは真逆です。
できるだけ、じっくり、行ったり来たりしながら読みたい。
なぜなら、私にとっての読書は、
決して情報を頭に入れるものではなく、
味わうものであり、身体に染み込んでくるものだからです。

読書の目的

それでは、私の読書の目的は何でしょうか。
例えば、ローマ時代の哲人皇帝マルクス・アウレーリウス『自省録』。
「古来数知れぬ人々の心の糧となってきた」名著中の名著ですね。

こんな一節があります。
「しからば君はどうすれば単なる井戸ではなく、つきることない泉を(内に)持つことができるであろうか。それはいつでも善意と誠実と慎みをもって、自由の方向へと自己を守り続ければよいのである」(P. 161)

「つきることない泉」美しい表現だなと感じます。
そう、美しさに触れること。これが私の読書の目的の一つです。

そして、アウレーリウスの考え方、生き方に接して、
背筋が伸びて、凛とするのです。
これが私の読書の目的の二つ目、
それを生きる準備を始めることです。

冒頭で触れた『ベートーヴェンの生涯』。
この書籍にも心震える、珠玉の言葉が散りばめられていました。

「なぜ作曲するのか? ー[私は名声のために作曲しようとは考えなかった]私が心の中に持っているものが外に出なければならないのだ」(P. 136)

この一節は、私の中で先ほど引用した『自省録』と重なって、
響きあいました。
そして問いが生まれました。

私にとって「尽きることない泉」とは何か?
私の心から出たがっていることは何か?
私にとって生きるとは何なのだろうか?

二つの書籍が重なって、結びついて、問いが生まれました。
これこそが、私が読書をする3つ目の目的、
自分が生きるうえで大切なテーマと出会うこと

以上3つが今思う、私の読書の目的です。

  • 美しさに触れること

  • それを生きる準備を始めること

  • 生きるうえで大切なテーマに出会うこと

本当は目的とかではなくて、好きだからしているっていう感覚ではありますが、何となく言語化してみました。次回は「読書の方法」にも触れてみたいなと思っています。よき本との出会いを。拝






この記事が参加している募集

人生を変えた一冊

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?