【本質】ロボットにはできないこと

 前の記事で書いた通り、私の手には強力なイボが棲み着いている。昨日、久々に液体窒素治療を受けたのだが、それが実現したのは「人の優しさ」があったからだ。

 私は今年度転勤があり、新たな地での生活を始めている。液体窒素治療は定期的に通う必要があるため、仕事終わりでも休日自宅からでも通いやすいところが良い。こっちに来てから、一度自宅近くの医院で受けたが、その後なかなか通えておらず、どうしても今週中に受けたかった。

 私が仕事を終えるのは17時15分。職場の近くには2箇所皮膚科があるが、1つはレーザー治療のみ取扱、もうひとつは初診受付17時半まででギリギリ間に合わない(以前3分遅れで突き返された)かつ隔日でしかやっておらず通院するには不便なため、自宅近く、定休日は水曜日だけ、18時までの医院を狙った(というより、選択肢がもうここしかない)。と言っても、仕事終わりにダッシュで電車を乗り継いでギリギリ18時に間に合うかどうかの距離だ。

 仕事が終わり、電車に乗って向かっている途中、ホームページを見ていて最悪なことに気づく。受付は17時半までと書いてある。その時既に17時23分。まともに向かったら確実に間に合わない。目的の医院まではどんなに急いでも30分はかかる。すぐに電話を掛け、受付に繋がった。

「18時までには着くんですけど、今電話で予約できますか?」
「受付は現地で17時半までですが」
「今日どうしても受けたくて、なんとかなりませんか?18時には確実に着きます」
「んー。一応お名前だけ伺っておきます」

――認められた!本当に嬉しかった。
なんとか受けられて、(受けたことのある人はわかるかもしれないが)かさぶたになり始めている。これがポロッと取れると気持ちが良い。
 いろいろな事情で医院の名前は出さないが、ここは本当におすすめである。医師の対応も完璧だ。

 私は生涯、利益ファーストの仕事ではなく、こういう心に寄り添った仕事をし続けたい。こういった臨機応変な判断は、間違いなくロボットにはできない対応である。

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