睡眠の量は？

「ナポレオンは1日3時間しか眠らなかった」と聞いたことがある人もいるかもしれません。
「長時間眠ることは無駄である」という考えがあった発明王エジソンも、
1日5時間程度しか眠らないと豪語していたそう。
彼が電球を発明した背景には、夜が明るくなればそれだけ人々の活動時間を長く、睡眠時間を短くすることが出来ると考えたとも言われています。
（それだけの理由で発明できるのも天才だと思いますが。笑）

しかし、ナポレオンもエジソンも、実際にはよく仮眠をとったり居眠りをしていたことが今日ではよく知られており、
彼らもごく普通の人々と同じ程度の時間は眠っていたと考えられています。

国柄で変わるのか？

OECD（経済開発協力機構）が実施した各国の平均睡眠時間に関する調査によれば、ヨーロッパ諸国では平均睡眠時間が8時間以上、日本や韓国が7時間前後となっています。
この調査を根拠に、8時間睡眠を理想として語られています。

この調査で調べられた睡眠時間は、就床してから翌朝起床するまでのベッドにいた時間なので、実質的な睡眠時間を正確に表しているとはいえません。
また生物の睡眠時間は種によってほぼ一定で、ヒトという種だけが人種による差を持つとは考えられず…。
つまり、この調査での就床時間の差は生物的なものではなく、文化や習慣によるものであると考えるのが自然です。
そのような差異を、どちらか一方に合わせなくてはいけないというのは不自然なことで、逆に眠らずに働くことを美徳とするような習慣は改めなくてはいけないことでもあります。

結果・・・

近年の生活習慣病に関する調査では、睡眠時間が極端に短い人だけではなく、8時間以上の長い睡眠をとっている人でも、糖尿病のリスクが高まることが明らかになってきたそう。

疲れているときや慢性的に睡眠が不足しているときには、普段より長く、かつ質の良い睡眠が必要になります。
理想的な睡眠時間は人それぞれ異なり、生まれてから死ぬまで毎日変化しています。あくまでも目安として、6時間半〜7時間半程度という睡眠時間を頭の隅に置いて生活していくのが心身ともに健康的といえます。

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Point

• 生物の睡眠時間は、種によってほぼ一定。

• 睡眠時間が極端に短い人、8時間以上の長い睡眠をとっている人は、糖尿病のリスクが高まる。

• 理想的な睡眠時間は、あくまでも目安6時間半〜7時間半程度。