【エニアグラム】3つの本能(自己保存/セクシャル/ソーシャル)

エニアグラム・ファシリテーターの高橋あけみ(@akemi_ennea)です。

エニアグラム理論の中に、「3つの本能」と呼ばれるものがあります。

これは、人間のもつ3種類の本能について、それぞれの働きを表したものです。

自分のもつ本能の傾向性は、性格タイプと同じくらい、人生に大きな影響を及ぼしています。

今回はこれについて見ていきたいと思います!

※エニアグラムって何?という方は、性格タイプ論「エニアグラム」とは?をご覧ください。


人間のもつ3つの本能

人間には、次の3種類の本能が備わっているとされています。

・自己保存的本能
・性的(セクシャル)本能
・社会的(ソーシャル)本能

これらはすべて生きていく上で欠かせないものですが、人によって強い本能、弱い本能のバランスが異なります。

たとえば、ある人は自己保存的本能が最も優勢で、次に強いのがソーシャル本能、最も機能が弱いのがセクシャル本能、といった具合です。

ちなみに、これは性格タイプとは独立しています。つまり、同じタイプでもソーシャル本能が一番強い人もいれば、自己保存的本能が一番強い人もいるということです。

そして、どの本能が強いかによって、同じタイプであっても関心をもつ領域や外見の印象がかなり異なります。

また、最も機能していない本能というのは、自分にとって「自信のない」(取り組みたくない)領域でもあります。

その領域にあえて意識して取り組むことによって、より人生にバランスが生まれます。

自分の中でどの本能が優勢で、どの本能が弱いか、これまでの人生を振り返りながら読んでいただければと思います。

自己保存的本能とは

自己保存的本能は、安全や快適さに関わる本能です。

これはもともと、外敵から身を守ったり、安全な巣を作ったりするための本能で、最も原始的な本能といえます。

現代社会においては、この本能は健康やお金の管理などの形で現れます。自分をケアし、人生の基盤を作るための本能です。

この本能が強い人は、たとえば次のような特徴が表れます。(すべてに当てはまらないこともあります)

・食生活や睡眠への関心が高い
・お金の管理をちゃんとする(家計簿や通帳記帳など)
・時間を効率的に使いたい
・家事や整理整頓ができる
・家具や家電が好きで、快適で便利な家を作りたい

逆にこの本能があまり発達していない人は、健康に無頓着だったり、お金やスケジュールの管理が苦手だったり、家を快適な状態に保つことが難しかったりします。

性的(セクシャル)本能とは

セクシャル本能は、魅力や冒険に関わる本能です。

名前からするとセクシーであることを連想しますが、より広い意味で、人を惹きつけたり、何かに惹きつけられたりすることを表しています。

あるいは、興味深い活動に没頭したり、創造的なものを生みだしたりするエネルギーとなり得ます。

この本能が強い人は、たとえば次のような特徴が表れます。(すべてに当てはまらないこともあります)

・魅力やユニークさを発揮して、人を惹きつける
・魅力を感じる人や体験に惹きつけられる
・退屈で平凡な生活よりも、刺激的でワクワクする生活を送りたい
・好きな人とは強烈に関わり合いたい
・何かに没頭すると、他のことが見えなくなるくらいのめりこむ

逆にこの本能があまり発達していない人は、何かに熱中することが難しかったり、リスクよりも安定を選んだり、身近な人と親密に関わることが苦手だったりします。

社会的(ソーシャル)本能とは

ソーシャル本能は、社会的つながりに関わる本能です。

これは、群れ(共同体)において受け入れられ、うまく付き合っていくための本能です。

人との交流や、グループへの所属といったことがテーマになります。元々は、子育てをする際、子どもの状態(表情)を読み取るために発達した本能です。

この本能が強い人は、たとえば次のような特徴が表れます。(すべてに当てはまらないこともあります)

・グループ内や社会で起きていることに強い関心がある
・場の「空気」を読もうとする
・知り合った人とは連絡先を交換するなどして、長期的なネットワークを築く
・所属しているグループに貢献したい
・人と協力して目標を達成することが好き

逆にこの本能があまり発達していない人は、グループへの貢献意識が低かったり、グループ内でのうわさ話や権力争いなどに大きな関心を寄せなかったりします。
あるいは、人と長期的なネットワークを築くのが苦手で、「その場限り」の関係になってしまうこともあります。

おわりに

今回は「本能のバリエーション」について見てきました。

自分の人生に、どの本能が大きな影響を及ぼしているか、見えてきましたか?

性格タイプのとらわれと同じくらい、この本能のもつ力は大きなものです。

苦手意識をもつ領域に取り組む(たとえば自己保存的本能の弱い人が、健康のために食生活を見直す)ことはとても大変ですが、取り組んだときには大きな達成感があります。

そして、自分の人生がより充実し、バランスのとれたものとなっていきます。

それぞれの本能の詳しい解説については、またの機会にお話しできればと思います。

お読みいただきありがとうございました!

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▼エニアグラムのタイプについては、こちらのマガジンにまとめています。ぜひ読んでみてください。

▼今回の記事を書くにあたり、下記の書籍を参考にしました。

『エニアグラム【実践編】 人生を変える9つのタイプ活用法』
(ドン・リチャード・リソ&ラス・ハドソン著、高岡よし子&ティム・マクリーン訳)
https://www.amazon.co.jp/dp/4041073189/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_xv7LFb022HV1Z?_encoding=UTF8&psc=1

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