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【ぐるっとパス2024・2周目2】熊谷守一美術館/熊谷守一美術館39周年展「守一、旅を描く」

熊谷守一という画家を知ったのは「愛知県立美術館」でのこと。なんと分かりやすく、面白く、引き付けてやまない絵をかくんだろうと驚いた。

「たまご」熊谷守一 1959(昭和34)年 愛知県立美術館(木村定三コレクション)

この「たまご」なんて、自分でも描けるんじゃないかと錯覚しそうだが、そう素人に錯覚させるそこに計り知れない凄みを感じる。
私は、愛知県立美術館を訪れた時のコレクション展で纏まって「熊谷守一」の作品を見ることができた。
今回のこの展示会のことを書くにあたって、こんなこと言うのは気がひけるが、私にとっては質、量ともに愛知県立美術館の収蔵品の方がよかった。熊谷の生誕地でも、住んでもいない地「愛知県」になぜそれほどの収蔵品がそろっているのか不思議だったが、それもこれも、名古屋市生まれの美術品収集家の木村定三が、
”1938年に名古屋丸善の画廊で開かれた熊谷守一の日本画の個展で強い感銘を受け、以後熊谷の芸術を賞揚し続けた。”
お陰。
木村の審美眼だが、
“法悦感”と“厳粛感”を第一義とする独特の芸術観を持ち、両者を兼ね備えた画家として熊谷を、また前者を代表する画家として小川芋銭、次いで池大雅を、後者の画家として浦上玉堂を第一とし、与謝蕪村がそれに続くとした。”

小川芋銭も好きだったなんて、この方と私好みが合うわぁ。

熊谷守一のレリーフがお出迎え
美術館パンフレット

猫の絵は何枚も描いていて、ここに展示されていたのは真っ白い猫。

美術手帖:https://bijutsutecho.com/magazine/news/exhibition/29107

87歳の時に文化勲章の内示を辞退。「わたしはお国のためには何もしてないから」と。戦争経験者は「お国のため」という考え方をするんだろうな。わたしなんて家族のため、だけで精一杯だというのに。

購入した絵葉書「桜」1964年 熊谷守一美術館蔵
お値段100円(税込)
パンフレットの表紙は絶筆となった「アゲ羽蝶」1976年

住宅街の中にある、こじんまりとした、とても感じのいい美術館だった。

ぐるっとパス2024で2周目、行ったよ
1. 泉屋博古館東京 1,000円
2. 熊谷守一美術館 700円

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