【読書】「団地のふたり」藤野千夜

え、こういう本も読むんですか！と本の趣味の傾向が似ている方の書評に上がっていた本。硬めの、ちょっと暗い本の趣味が似ていて、それなのに、おばさん二人が主人公の「団地のふたり」。そのギャップとその書評の上手さに惹かれて読んでみた。

団地のふたり

50歳、独身、幼なじみ。保育園からの付き合いの二人・ノエチとなっちゃんがゆるく、のんびり毎日を過ごす。
友情をユーモアと温かさたっぷりに描いた傑作。

日常の些細なふるまいや、インスタ映えしない夕食の献立、車酔いするなっちゃんを同乗してのノエチの運転、そこにあるのは何かを強く訴えることでも、激しく感情を揺さぶるものでもない。
大作を読んでいる時の箸休め、
寝る前に感情を荒立てない、
そんな読み物。

藤野千夜氏は芥川賞作家さんなのね。どちらかというと直木賞系なんじゃなないかと思った。

9月1日からNHKでドラマが放送されるそう。
非常勤講師のノエチ役は小泉今日子、
売れないイラストレーターのなっちゃん役は小林聡美、
ほとんどドラマは見ないけど、これは今から楽しみ。