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専門学生1年スタートと同時につまづく 2001/04〜

前回のあらすじ

4月、晴れて念願の学生になれました。
専門学校のグラフィックデザイン科です。
とはいえ1年目はひたすらアナログな基礎。
デッサンや色や造形の勉強です。

さて、デザインの専門学校って、
美大の受験に落ちて入ってきた人や、
高校時代美術部だった人が集まる場所でもあります。

そんな人たちの中、
私はというと、美術やデザインの経験もなく、
絵を描いていたのも絵日記の中の落書きレベル。
去年1年のフリーター時代もひたすら働いていて、
絵の勉強をするという発想がありませんでした。
デッサンも未経験。。


いざ授業が始まってみて、ハッとするんです。
自分の席から周りを見回した時、
みんなの描いてる絵が、めちゃくちゃうまい。
レベルが違うんです。

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スタート時点で既にクラスの人たちに周回遅れだということに、
入学後に気付きました。
私だけ、何もやってきてないままここにいる‥‥。

なんで去年のうちに気付けなかったんだろう。
いや、もっと前の、高校の頃にか。
でも過去に戻ってやり直せない。
てことはもう手遅れ?人生失敗?
あれ? 私、終わったかも。。
もう脳内は飛躍しぐるぐるです。笑


それでも去年1年の意味を無駄にしまいと、
私は考えます。

このままみんなと同じ量をこなしていても、
みんなに追いつけない。
周回遅れなんだから、みんなの2倍、
いや3倍努力しようと決めました。

高校の3年間で遊び尽くしたから、もう悔いはない。
専門でのこの3年は、全力で学ぼう、と。


毎週の提出課題の宿題は、1枚のところ3枚描く
学校が休みの土日は、終日作品作りをする

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クラスの下位からスタートした新学期ですが、
1学年が終わる頃にはトップにまでなっていました。

この時、漫画の主人公みたいに、
何か特別な才能が覚醒したわけでもありません。笑
なのにあれだけ反抗的な学生だった私が、
ストイックに、コツコツ努力ができたのは何故か?

学ぶことのありがたみを、
去年のフリーター時代に思い知り、
学校に入れたら全力でやろうと本気で思えたから
でした。


時間もないし、今回は適当にやって提出しちゃおう
自習になっちゃったし、学校サボろう
昨日遅かったんだし眠いのは仕方ないよ

周りからのそんな誘惑も、耳に入らなくなるんですね。
仲良くはしても、流されない。
(でも高校の頃まで私も散々やっていたので、
その気持ちもよくわかりました。)


今になって思うと、
きっと、更生されたんでしょうね。笑
それも、大人や社会にされたのではなく、
自分が自分を更生したのだと思います。

『自分で、気付く。』
どんな説得より、それが一番効くのかもしれません。

これが、ずっと流されて生きてきた自分が
人生のレールから1年離脱して、
フリーターを経験し立ち止まって考えたことで
手に入れたものです。

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ところで、みんなより1年遅れて入学した私は、
つまりこの年に二十歳になります。
二十歳になったお祝い金にと
おばあちゃんが20万円をくれたのですが、
そのお金の使い道について、また次回書きたいと思います。


(つづきます)

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