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【おうち英語】教えない文法はどれくらい有効か?

私が学生時代に受けた時代の教育は「詰め込み教育」で暗記、暗記、暗記!でした。授業で生徒が発言するということはほとんどなく、受け身と言えるスタイルでしたね。そこから「ゆとり教育」と一気に緩くなった時代もありましたが、今は徐々に履修する内容も多くなってきて、高校生の娘を見ていると自分の時代と忙しさや大変さはあまり変わらないかなぁ・・・という印象を持ってしまいますが、授業スタイルは少し違っているように思います。受け身であった授業スタイルから、今はアクティブラーニングで生徒主体で学べるスタイルが人気ですね。
英語でもコミュニカティブな授業が求められ、特に中学校ではコミュニケーション・会話から学ぶというスタイルが取られていることが多いです。娘に中学の頃の授業内容を聞くと、「ゲームやペアワークばっかりしてたなぁ。」とのことで、昔のようにガッツリと文法を授業で扱うというスタイルではないようです。ターゲットとなる文法項目はそれぞれレッスンごとに設定されているものの、その文法を先生が「教える」のではなく、アクティビティやペアワーク、ゲームなどに文法を含む文を盛り込むことで、活動を通じて「生徒に文法ルールを主体的に気付かせる」という手法が中学でも高校でも人気ですね。しかしここで気になるのは、そのアクティビティやペアワーク、ゲームを行うことで【自らその文法ルールに気付けるのか?】そして【習得するところまで行けるのか?】ということです。

私がそう気になってしまうのは、おうち英語の経験からです。おうち英語は言ってみれば、子どもに教えずに遊びや体験などを通じての英語習得を期待するものです。子どもがそれらの体験・経験から英語の文法ルールに自ら気付き、体得していくというプロセスは同じですね。大きく異なるのは、そのプロセスに掛ける時間とターゲットの絞りこみ方で、おうち英語は長いスパンを掛けて様々な遊びや体験を通じて言語習得を目指し、学校英語ではだいたい1つの文法項目に7,8授業程度しか掛けられないという時間の違い、そして、「この単元はこの文法!」と絞り込んで教材を与える学校英語に対して、おうち英語では文法項目を絞り込むことなく総合的に英語に触れていくというアプローチ方法の違いがあります。しかし時間・方法は違えど、教えない形で文法ルールに自ら気付かせようという意図は同じであり、同じ方向にベクトルが向いている言っても差し支えはないように思いますので、同列に語ってみてもいいのかなと。

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