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大切な本を包むブックカバー -Leather book jacket-

あるnoterさんの勧めもあって"ブックカバー"を作ることにした。
わたしのフォロワーの方なら何となくわかっていると思うが…(笑)
お忙しい人なので、あるタフなnoterさんと…言うことで。

ただ最近、わたしはそれほど本を読んではいない。
本では無いが、ここ"note"では色々なnoterさんのところへお邪魔しては文字をたらふく読ませてもらったりして来た。
最近あまりお邪魔出来ていなく…さーせん。

過去は多少なり小説など寝不足になりつつ読んだりしたが、残している本というか本棚で埃をかぶっているのはデザインに関する本、その他スペイン語の語学書など…

かなり昔の本で、処分していないだけとも言えるんやけど…
でっかいのばっかやけど…
四六判の語学書、黄色い部分はデザインでなく所謂、日焼けである…

広告やデザイン、ファッションやその他、いつの時代もその瞬間に人が作りあげたトレンドは、次から次へと変わり行く…
ただ、黄金比だったり"洗練されたモノ"は変わらないかと… 知らんけど。

ブックカバー… 色々考えたが、正直デザイン性はそこまで必要ないかと…
余程、理に叶ったカタチが浮かべば、また作ればいいかとスタンダードにすることにした。

ただ、本…書籍というモノはサイズが色々ある… ちと厄介な感じ。


書籍のサイズ

書籍にはサイズ判型が数種類がある。
わたしもはっきり理解していなかったので、ググって、ググって、調べた。

文庫判(A6判)、新書判(B40判)、B6判、小B6判、四六判、A5判、菊判…
四六判、菊判など"ハードカバー"と呼ばれる上製本などもあるかと。

新書判は、厳密にサイズが統一されておらずレーベルにより微妙にサイズが異なるという…横幅が105mm~109mm、縦幅が173~174mm程度?
ネット上ではそう書かれていたが… 最大サイズが基準となるわな。

間違ってたらコメントで教えて頂ければ幸い…

文庫判、新書判、B6判、四六判… 基本、この辺りがメジャーか???
後に文庫化するモノもあるよね?


ブックカバーの作り

作りとしては単純に一枚革でも製作できるが…

ただ、床面と呼ばれる革の裏面は丸見え。床面の処理やコバ磨きなど仕上げを施しても色が変に変わったり、時間の問題でボソボソになったり…
革の質にも依るところ。
手間を減らし販売価格を安くする方向だと "仕上げ処理一切無し"も本当に多いかと。

ハイブランドスタイルの作りとなると、オモテ、ウラも革で仕上げ、細部もキッチリ仕上げることが基準となる。わたしの好む作りだとそれと同じ。

基本的なブックカバーのパターンは2通り。

ひとつの厚みを基準として作る"固定サイズ"、もう一つは、ある程度の厚みに対応出来る"フレキシブルサイズ"

通勤や外出先など、持ち運びやすい小さめの文庫本が多いか?という考えで、文庫本用 フリーサイズのモノを作ることにした。


使用する2種類の革

イタリア、トスカーナ州にあるタンナーで製造されている植物タンニン鞣し革、色はキャメル。以前、記事にも書いたバッグチャーム製作に使用した革と同じ。

植物から採取したタンニン鞣し剤を使用して皮から革へ鞣し、油分オイルを入れる加脂、染料にて染色された革である。
昔ながらイタリア伝統のバケッタ製法と呼ばれる環境に配慮した革。

革の表情"自然なエイジング"を楽しみたい方が好むタイプと言える。
本の形状にフィットして、より手に馴染みやすく変化していくかと。

-Vegetable tanned Italian leather-
革の表面、空ダイコによって出来た"地シボ(皺)"
部位によっては皺がない、また荒々しいなど均一ではない

もう一方、内部となる裏には柔らかいピッグスエードを使うことにして、2色仕入れてみた。

鞣し革は基本的に"表皮側"が吟面、オモテとなるがピッグスエードは逆となる裏の床面を起毛加工し、表皮側をウラとして作られる。

色名は品番となっていたので適当に。

-国産ピッグスエード-
その1 今回使用したグレージュ系
その2 ネイビーブルー系
-表皮側-
"毛穴が3つ"三角に並んでいるのが豚革の特徴
ウラとなるので製品などでは見えない面

ネイビーが基準の厚みより分厚めだった。
ピッグスエードは厚みの調整をする"漉き加工"が出来ない。製作する側からするとちょっとそういうのは頭が痛いが、致し方無し…


製作風景 -process of making-

一枚革で作っても良いのだが、どこにでも販売されているモノと何ら変わりないのはちょっと意味がないかと。イタリアンレザー キャメル&国産ピッグスエード、オモテ、ウラも革、細部もキッチリ仕上げるスタイルで製作。

サラッと行きますぅ〜。

オモテ
ウラ
-Fil Au Chinois-
今回はフランスのワックスリネン糸、迷って…色はブロンズに
表紙ウラの袖パーツ
オモテウラを接着して縫い縫い
コバ仕上げ
水性コバ仕上げ剤を塗り塗り…
⚡️…
相棒のヨーロッパ目打ち
菱錐
穴の貫通用
帯に化粧ラインがない…
捻の入れ忘れ発覚… 後入れ無問題
ぐるりと手縫い
柔らかいのでサクサクとは縫えないのよね…
残すはコバ仕上げ
さて、何でしょうか?
オモテウラ接着後、コバ仕上げ
わかった人はその場で手を挙げて…(笑)
捻を入れて…
答え
ブックマーク…革の栞
ウラ
おまけ…

栞紐かブックマークか悩んだ。
栞紐も使いやすいとは思いつつ、後に切れる可能性も無きにしも非ず…

薄い紙の栞などが好きな方もおられるだろうしと… 場合により、別売可能なブックマークにしておいた。
わたしの作るブックマークは両面革、 厚み大体1mmちょい。

今回、本の部位の名称を調べていたら栞紐は"スピン"と。日本だけの呼称らしいが、語源は?らしい。誰や、名前付けたん? 


ブックカバー仕上がり -Leather book jacket-

イタリアンレザー&国産ピッグスエードにて製作した"文庫本サイズ"のブックカバー。
"約250~600頁の文庫本"、厚み約15mmから約20mmの本を包み込める…はず。写真では600頁弱の本にセットして撮ってみた。

調整する側はきつく折り曲げると型が付いてしまうので、ある程度ふわっとゆる〜く折り曲げている。

本にセット
裏表紙側
革の栞を挟んでみた
最後の頁数は571頁、やはり600頁ぐらいまでかなと…
かなり昔に読んだ本でした
何も挟まずに三つ折りに
オモテ表紙側
ウラ表紙側
折り返し
本の厚みにより調整
栞を入れらる切り込み

おまけ画像

薄めの本を探していて出て来た
青春…


最後に…

ブックカバー… サイズもそれぞれ種類があり、基本"全て受注生産"で対応することになる予定だが、紹介したキャメルはOnline shopにて販売。

キャメル、オレンジ、チョコ、ターコイズ、ブルー、ネイビー、レッドなど在庫革でも製作可能、ピッグスエードや糸も在庫対応になる予定。

-Vegetable tanned Italian leather-
オレンジ

材料から何から何まで、円安での値上りとか… もう、やめて…

ではまた、¡Hasta luego!

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