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毎日読書メモ(230)『東大の教室で『赤毛のアン』を読む―英文学を遊ぶ9章』(山本史郎)

少女小説関連の読書記録を掘り起こす。
村岡花子訳『赤毛のアン』で育ってきた身には、村岡が意識的に削って訳した「マリラの告白」の内容をこの本で知って、本当に衝撃的でした。
山本史郎『東大の教室で『赤毛のアン』を読む―英文学を遊ぶ9章』はその後新版が出ていて、現在は『東大の教室で『赤毛のアン』を読む 増補版: 英文学を遊ぶ9章+授業のあとのオマケつき』(東京大学出版会)で読めるようです。

タイトルから、『赤毛のアン』の原典購読のような授業をイメージしていたが、モンゴメリのみならず英米文学の中にあるテーマを文章表現の中から探す、という文学的冒険の本。フラットなキャラクター、ラウンドなキャラクター、という分類とか面白かった。また村岡花子訳ばかり繰り返し読んでいたので、「マリラの告白」の話には本当に驚かされた。『ホビット』『ジェーン・エア』等の話も興味深く、特に映画「ジェーン・エア」見比べの話は文化学的に深いものがあった。勉強になったよ-。(2011年7月の読書記録より)

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