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男尊女卑の歪み

男尊女卑とは、広辞苑によると
男性を尊び、女性を卑しいとする態度・思想。
らしい。

うーむ、確かに男の方が優遇されたり評価されたりする場面は多いって聞く。
企業の総合職に男性が多い(というかほとんどが男性だったり)っていうのも、知ってる。
女性が蔑まれるとか軽んじられるのはすごく嫌。
だけど、そういう流れを作ってそれを甘受してるのは、男性だけではないのかもしれない、とか。

私は学生の頃、卒業しても働きたくないと思っていた。
周囲にも「一生養われていたい」といつも言っていた。
でもその反面、働く楽しさも知っていた。アルバイト先では気の合う仲間もできたし、努力や工夫次第で結果が出たり評価されたり、時には感謝されたりするのもすごく楽しくて、嬉しかった。
ただ、社会人として働く自信がなかった。責任とか重圧に押し潰される気がしていて。まあそれは今でもなんだけど……。

ほんとうは、大抵の仕事はできると思っていたし、なんなら今でも思っている。だからこそ私大文系女子が就きがちなメガバンや商社の一般職で働く気になれなかった。私は安定よりQOLが大事だし、そのQOLは平均的に目指される値よりもっと高くないと私には無理だと思った。つまり、新卒でそんなに難しい業務をしなくてよくて年収が仮に400万あったとしても、月に160時間も働くなんてありえないと感じてたってこと。月に160時間も仕事に費やすなんて、すっごく好きな仕事じゃない限り理解できない!って。
まあそれで就きたい職種ひとつだけしか受けなかったら見事に落ちたんですけど。(それにしてもあのリクルートスーツとリクルートメイクとリクルートサイトってなんなんだろう、ぞわぞわしちゃう)

それでその上、結婚が人類の義務で出産子育てが女性のワンオペだと思っていたのよね。親もそういう考えの人たちだったし、周りにも女は結婚しちゃえば勝ちと言う子が(男女問わず)一定数いたし。だからあんまり真面目に働かなくていっかなーなんて適当にかんがえていて。
それじゃだめだともどこかでずっと感じていたけど……。逃げてるだけと言ってしまえばそうかもしれないけど、その逃げ道を世の中が容認してくれている感じがして、正直に言えば甘んじていた。
「ほんとうはできるけど、女だからやらなくてもいい」って。

働くのが嫌いな友人は、能力はあるのに働きたくないと言う。はやく家庭に入りたいと。結婚して子どもを産んで、とんでもない量の愛を注ぎたい、と。
それはとっても素晴らしいと思うし、素敵なことだとも思う。そういう選択もアリだよねって。
ただ、その子が先日Twitterで
「すべての女性が働きたいと思うな」
「女性が働かないといけない社会なんて」
とつぶやいていたのには衝撃を受けた。
良い悪いではなく、そんな発想があったのか、と。自分自身も働きたくないなんて言っていたくせに、これはなかなかショッキングな出来事で。
働けるとか、その延長として自立できるとか、そういうのがその子にとっては喜びではないんだ、と。そしてそういう感性の子は一定数いるのだろう、ということも考えると、とても驚いた。
私の「働きたくない」とは別の視点で「働きたくない」人もいるんだな、って。

でも私にもその子にも言えるのは、「男に頼ればいいや」って思ってるところ。特に経済的に男に支えてもらうとかを当たり前って感じてるところ。

そのくせ女ってよく
「男のくせに」
「男だからこれくらい平気」
「男なんだから」
なんて結託して男を蔑んだり、省いたりしてる。
私はこれに関してほんとうに偉そうなこと言えなくて。
苦手なタイプの人だなーなんて思ってもそれが女だったらあまり態度にも出さずに距離を置くけど、男だったらけっこう露骨に態度に出しちゃうし、口でも攻撃的になる。周りの女と徒党を組んで、その男をいじってしまったりもする
そういう一連の行為を取り出して眺めると、すごくすごく、気持ち悪くて嫌なものだった。女尊男卑っていう言葉がものすごく当てはまる。他に表現のしようがない。

でも、そういう扱いをされることに慣れてしまっている男性はきっとすごく多くて。
家庭なんかで「男だからこれくらい我慢しなくちゃ」とか「男なのにそんなこともできないなんておかしい」とか、そう押し付けられればそれを受け入れざるを得なくなって、それができない(/それをしていない)女性を見下す流れができるのも仕方ないんじゃないかなあって。

だからそう考えると男尊女卑って男だけで始めたものでもないし、男だけでやめられるものでもないなって思う。
じゃあどうすればいいかって、具体的にあまりわからないけれど、みんな好きなことをすればいいんじゃないかなあなんて。
正確には好きなことで且つ得意なこと、かな。

背の高い女性は天井の電気を替えられるだろうけど、その人は掃除がめちゃくちゃ苦手かもしれない。
筋肉がつきづらい男性は重い荷物が持てない代わりに洗い物をすればいい。
そうしてみんな、それぞれ楽しくできることで能力を発揮すれば互いに敬うとか慕うっていうのが自然とできるんじゃないかなあ、とか。

優秀な友人はみんな、自分の力でしっかりと生きているのよ。生きることに正直って感じ。
そういう人たちはみんな働くのが楽しいって言う。
そういう子たちを見てると、やっぱり私は就活に馴染めなくて良かった、とさえ思っちゃう。

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明日もこの続きを少しだけ書きたいなって思います。
「職場の子どもたちを見ていて感じる男女」みたいな感じで。

すごく眠いのでお昼に食べたパンが美味しかったなと思い出しながら眠りますおやすみなさい。


書いたよ↓


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