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エンカレッジの学びー「ドラマ上映会 透明なゆりかご」

こんにちは、エンカレッジ広報担当のシロです。
今回は、先日豊見城教室で実施した「ドラマ上映会 透明なゆりかご」についてご紹介したいと思います。


改めてこんにちは、広報担当のシロです。
エンカレッジ各教室で行われたイベントやキャリア教育・体験活動の報告書を見ていたら、「おっ?」となるタイトルが。
「ドラマ上映会 透明なゆりかご」。

透明なゆりかごって、産婦人科医院を舞台にしたドラマだよな・・。
確か結構シビアな内容だったと思うけど、教室で生徒と一緒に観るのどうなんだろう。
これが私の正直な第一感想でした。
でも、エンカレッジだからこそこういう機会があってもいいのかもしれない、と思いました。

原作は漫画家の沖田✖️華先生の、
「透明なゆりかご 産婦人科医院 看護師見習い日記」。

沖田先生が実際に高校生時代に産婦人科に勤めていた時のエピソードを基に、命の重さや大切さについて向き合う内容となっています。
産婦人科は命が生まれるだけの場所ではない。望まない妊娠、中絶、DV被害や性虐待などの事例に目を向け、産婦人科の光と影を描いています。
ドラマは全10回。NHKで放送され、多くの賞を受賞されています。

この「ドラマ上映会 透明なゆりかご」、企画者はいつもパワフルな豊見城第2教室教室長の種村先生。
2018年から、エンカレッジ職員として日々子どもたちと向き合っています。
今回は、企画・実施の背景についてお話しを伺いました。


後に来る現実を知ってもらいたい

こんにちは、エンカレッジ豊見城第2教室の種村です。

ある日テレビをつけると、「透明なゆりかご」がやっていました。
見入ってしまった。そしてこれだ!と思いました。

生徒たちに見て欲しい。
妊娠や出産ということにどれだけ覚悟が必要なのか知ってもらいたい。
望まぬ妊娠や中絶といった経験を積んで欲しくない。
特に女生徒へ、自分が望まぬ性行為は拒否する権利があることを知ってもらいたい。

DVDを購入し、当時高校生だった息子にも見せました。
「子どもを作る行為を少しは躊躇させる事ができるかもしれない。女子が意識して自分の身体と心を守らないと、男は無責任で深く考えない奴も多いから」と賛成。

子どもを授かることは本来はとても幸せなことなのに、準備や覚悟ができていない中で対面すると苦しくなってしまう。
恋人をつくってはいけないわけではありません。が、恋愛の中には将来につながる現実があります。
女の子は、断って嫌われたらどうしよう・・と悩み行為に至ることも少なくないはず。
性行為の後に待っている現実を知ってもらいたい。
エンカレッジで必ず実現させたいと、機会を伺っていました。



お節介なおばさんとして

熟慮し、今回は「産科危機」・「小さな手帳」・「7日間の命」の3つの回を観賞することにしました。
それぞれ、母体に迫る危機や若年での出産、胎児の重度の病気、に焦点を当てています。

実は、企画書の時点で「過激すぎる」とストップがかかりました。
内容があまりにもセンシティブで、中学生にはキツくないか?との意見。
フォローのために社会福祉士の同席を条件に、実施することになりました。

正直、「これってキツいんだ」が本音でした。
もちろん、性教育は責任が伴う教育です。
しかし、妊娠や出産、そしてそれに伴う覚悟について、中学時代に家庭で教わることはほとんどないと思います。
加えて、どれだけ保護者が子どもたちを大事に思っているかを伝える機会、習慣も少ない。同じ家庭にいるからこその照れ、躊躇、あると思います。
私が子どもの時、そうした親の気持ちを代弁するような「お節介なおばさん」が近所にいるのが当たり前でした。
私も出産を経験した人間として、関わる子どもたちの「お節介なおばさん」になりたい。
私なりのお節介がこの観賞会です。



ドラマ上映会 透明なゆりかご

今回は、6名の女子中学生が参加。
トータル2時間半、感受性に個人差はあるものの、皆自分なりに妊娠や出産について考える良いきっかけになったようです。
観賞後にどう思ったか、話し合いながら感想を書く姿も見られました。
参加した生徒の感想の一部をご紹介します。

2021.7イベント感想

最後の「7日間の命」は、先天性の障害が確認された胎児の出産の是非について、という正解のない問い。
命を新しく産み出すことにはいろいろなことを考えなければいけない。
生徒たちは本当に自分の意見を書いてくれました。
今後エンカレッジ内で、この観賞会が少しずつ広まればいいな、と思っています。



急がなくても大人になる

生まれてよかった、という自己肯定感。
将来の夢や進路を考えたとき、すべてそこから始まると思います。
自分のことを大事にしよう、大事にされていいんだ、そう価値を見出すことが土台になる。
そして自分を幸せにするために学んでいくことができると思います。

急がなくても、大人になります。
子ども時代を噛みしめながら、自分は大事にされて大きくなってきたんだな、と、内側を深く掘ったり根っこを伸ばす時間にしてもらえたら、と思います。

私みたいなお節介なおばさん・おじさん・お兄さん・お姉さん(大人たち)がもっと増えることが、子どもたちの将来を守ることになるのではないかな。
改めて実施して良かった、エンカレッジ内外に広めていきたい、と思いますね。

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