本当に大切にしたいことを大切にする
2020年3月、コロナ禍の真っ最中に自分の会社を創業してから、もう3年が経とうとしている。当時は、何か自分が人生の中で立場をとって取り組んでいくものが欲しくて、その立場を作るために「会社」という箱を作って、代表取締役という役割に自分をはめてみたら、何かが動き出すんじゃないか、、。そんな想いで創業した。
自分は何かの役割を身にまとうと、それをしっかりやり遂げようとする。そんな変な自信があって、だったらその役割を自ら創ってみよう、という覚悟だった。そして、その自信のとおり、本当に動き出した。
会社を作るのだから、まず「社名」を決める必要がある。どんな社名にするのか、、どんな想いを込めるのか。全て自由で真っ白なキャンパスに向かって絵を描くように、自分の内側に込み上げるものを探っていく時間がたくさんあった。自分は一体何がしたいのだろう。この世の中で何をして生きていきたいのだろう。人生の中で本当に大切にしたいことはなんだろうか。
自分の大切にしたいものを大切にして生きる。その道を進むのに、この「会社」という乗り物を使うのであれば、そこに込める思いは自分が大切にしたいものであるべきだ。そんな問答が自分の中で繰り返されて浮かんできた会社名が、enBright(エンブライト)だった。造語ではあるが、enには「ご縁」の意味と「〜の内側に入る」の意味をかけ、Brightは「輝く」の意味をかけて、「人の内側にある輝き」を大切に扱うことをやっていく、という覚悟を決めた。
enBrightという社名に込めた想いを自分の軸として、そこからはひたすら何が世の中にできるだろうか、何をしていくことに自分の心は震えるだろうか、と考えながら、人づてにご紹介いただいた仕事を大切に扱って今日まで進んできた。自分の想いを込めた会社の名前を体現するのは、まさに代表である自分そのもの。だからこそ、enBrightが受けた仕事には自分の魂がこもっていった。
費やした時間だけを見れば、明らかに自分の会社を作った後の方が、仕事に充てている時間が増え、暇を持て余すような時間は極端に減っていったと思う。ただ、「忙しい」という言葉は消えた。代わりに、「豊かさ」を感じるようになった。私のビジョンに共感してくれる人、頼ってくれる人、感謝してくれる人、興味を持ってくれる人がたくさん増え、自分の仕事は「自分が本当に大切にしたいことを大切にする」時間になっていったからだと思う。
以前はこういったことを発信することがとても恥ずかしかった気がするが、今は自分が大切にしたいものを「大切なんだ!」と全力で発信していきたいと感じている。きっと私は、自分が大切にしたいものを大切にすることの素晴らしさを知ってしまったんだと思う。それが自分がライフテーマとして掲げている「人生がより輝く働き方を創る」ことにもつながるのだと思う。
先日、自分のオフィスにenBrightのロゴとビジョンをモチーフにしたフラワーアートが届いた。学生時代からの友人が始めたフラワーアートの作品は、彼女が大切にしたいものが表現されている。だからこそ私を魅了し、私は彼女に依頼して自分の会社のために作品を作ってもらった。
そうか、「大切にしたいことを大切にする」と、その想いは繋がっていき、まるでバトンを渡すかのように、お互いを引き寄せて素晴らしい循環を生み出すのだな。。
オフィスに飾られたフラワーアートは、一つひとつの花を人に見立てて、その人の内側のエネルギーがチャクラの色のように鮮やかに輝き、陰と陽や母性・父性のような一見すると二律背反だけれどもお互いが循環することで統合されるダイナミズムを表している。
そうやって、人の輝きが循環してつながっていく流れを私は感じていたいんだな。その渦の中にいて、包まれていたいんだな。
3年前に会社を作り、その渦に自分を放り込んだことは「種」となり、このフラワーアートのように素晴らしい色彩と循環を産み始めている。
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