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堂々と、春。


朝、いつものように外に出て次男を見送っていると、途中で立ち止まった彼が、振り返って叫ぶ。

ハルのあしあと見つけた!


私がそこまで行くと、ほんとだ、道路の脇にできた雪の道の上に、ハルのあしあとが続いている。(きっと、そうにちがいない。)
私たちが大好きな、隣の白い柴犬ハル。

こっち向きだよ、だってほら、肉球のあと。
と次男が言う。
白いハルが白い雪の上をころころ歩いてゆく姿を、2人で思い浮かべる。

しっかりと雪が一歩一歩踏みしめられていて、そのあしあとのところだけ、地面がのぞいてる。
そこには、緑の草が。
シロツメクサだ。

ハルのあしあと。
はるのあしおと。


小学校の校庭の横を通ったら、たくさんの雪のかたまりと、溶けて水になったところとで、まるで流氷漂う海だった。


あしあとの、なかには。



太陽の明るい光を感じたので、久しぶりにリネンのシャツを来て出たら、思った以上に寒かった。
(もちろん、ニットも冬のジャケットも重ねて。)

働いていたら、店の外をふわっとしたチュールのスカートをはいた女の人が歩いていくのが見えた。
全身白からベージュのコーディネートで、颯爽と歩いているので思わず目で追っていたら…
ん、あれ…◯◯ちゃんだ!

そう、長男の同級生のお母さん、しかも私たち同い年。
そういや時々会うたび、なんだか楽しそうだなぁ、どんどんメイクも服装も変わっていくし…なんて思っていた。


思わず顔を出して呼び止めて、めっちゃかわいいやん!と言っちゃったけども。


私は、うれしくなる。
なぜか人の格好を見て、わくわくする。
勇気をもらう。

私もまだまだかわいい服を着ようじゃないか、と勝手に脳内で盛り上がった。


春になると、(年中、基本地味な私とて…)明るい色についつい引き寄せられてしまう。
先日、考えに考えた末、ピンクのパンツを買った。
うすいピンク色の、ちょっとゆるっとしたチノパン。(かわいい…)
まだ届いていないけれど。

いつも、緊張しちゃうのです、着慣れていない色を身につけると…
それで、結局めったに着なかったり。


だから、この春こそ。
堂々と。
いつもそのピンクはいてるね、と言われたい!
くらいの心意気で。ね。
(どうでしょう。)



今日も読んでいただいて、ありがとうございます。






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