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分断した世界を、ゲームで繋ぐ。「HIDEO KOJIMA: CONNECTING WORLDS(Disney+)」感想 

はじめに


こんにちは。けむりです。
今日は、小島秀夫監督のドキュメンタリー作品
HIDEO KOJIMA: CONNECTING WORLDS」を観たので、その感想です。

元々SFへの愛も語って来た私ですが、
ファンである小島秀夫監督のドキュメンタリーということで、若輩者ではありますが、感想を述べさせていただきたいと思います。

流れとしては、私自身がプレイしてきた小島監督の作品への想い。そして実際に本編への感想、まとめ。という流れで書きたいと思います。

それでは最後まで
どうぞよろしくお願いいたします。



※以下、ネタバレを含みます。
観てから読む事をお勧めいたします。


○私が触れてきた小島監督の作品群。

私が小島監督の作品と出会ったのは、兄のお友達がメタルギアソリッドPSPでやっていた事からです。元々、シューティング・ゲームは大好きだったのですが、秘密裏にこっそりと敵を倒していくという斬新なスタイルが幼い心を掴んでしまいました。

スネークのサイレンサー付きの銃で敵をフルトンでガンガン回収していく。見つかってしまったらしょうがない。撃ちまくる。プレイヤーたちは、反省を活かして、どんどんプレイが上達していく。

そんな風にみんなで一緒にやるゲームではなく、一人で黙々とやり込めるあの小島監督のゲーム・スタイルに私はどんどん嵌っていったのでした。

そんな中、今回のドキュメンタリーでも取り上げられていますが、コロナ禍に入る前に「DEATH STRANDING」というゲームが発売されました。映像内でも取り上げられていましたが、内容の宣伝が殆ど無い状態で、「世界のコジマ」の新作という事がフォーカスされ、2019年に発売されました。

私は、キービジュアルだけを見ても、最高のものになると感じ、すぐに購入しました。

購入して、少しのプレイ時間で気づきました。
神ゲーだと。

オープン・ワールド・スタイルかつ、一人で黙々とやり込める重厚さ、
美しいグラフィックとサウンドetc,,,


本当に素晴らしいゲームでした。


PS4のやったゲームの中でも本当に思い出に残っています。特にこのゲームが世界的なものになったのは、ギルレモ・デル・トロ氏も言うように他の人は見えないけど一緒に生きているという実感が得られたからだと思います。そんなゲームは今までやったことがありません。

ゲームをやりながら、生きた実感となって
自分たちに伝わってくる経験があるでしょうか?

というのもこのゲームは、いうなれば荒れ果てて配達人がいない世界で、どんな危険地帯も様々な道具を駆使して荷物を配達する配達人ゲーム。なのですが、その道中には、厳しい崖や川があって、橋やはしごを建設する必要が出てくるのです。

このゲームはサーバーが世界と繋がっていて、自分が建築したものが、その世界と世界中のプレーヤーの世界にも共有される為、人の持ちつ持たれつの関係が意図せずとも簡単に実感できるという面白さがあるのです。コロナ禍の前に発表されたゲームは、まるでその先の世界を予測していたようです。

※「いいね」も一回ではなく、時間制限で何度でも推せるというのがよかったですね。あの機能、いろんな所で出来ればと思うのですがどうでしょう?あとは、星野源さんによる劇中歌「POP VIRUS」も最高でした。


以上の事からこのドキュメンタリーをまとめると、「DEATH STRANDING」の制作過程を振り返ると共に、押井守さんやマッツ・ミケルセンさん、またギルレモ・デル・トロさんなどの監督などの想い、そして小島秀夫監督自身のクリエイティブに対する心意気や生い立ちなどが語られるコンテンツになります。


〇実際の感想。クリエイターの矜持

本当に面白かったなあと思います。

勿論、私が小島監督作品のファンであることもあるのですが、まずインプットが様々なジャンルのものから得ているという点が気になりました。小島監督のアイデアの無限さにも本当に驚きました。

大衆向けよりも尖ったものへの憧れを口にしていた小島監督ですが、一方でマスへの歩み寄り方も絶妙で、一方に寄り過ぎずにいても、メッセージ性を失わないというのは、本当に素晴らしいと感じました。世界的に愛されるのはそこにあるのかもしれないなと思いました。

また、幼い頃の読書体験や想像の癖という点も小島監督ならではの着想法があそこから出てきているんだなというのが分かって興味深かったです。また、クリエイティブに関する世界的な監督やアーティストの考え方も非常に参考になりました。

特には、ジョージ・ミラー氏の「表現領域の拡張」「クリエイティヴの歴史」の話やギルレモ・デル・トロ氏の「芸術、人文分野が果たす役割」についての言葉。そして、ニコラス・ヴィンディング・レフン監督の「芸術家が未来に残すもの」に対する言葉は、私の創作意欲を非常に刺激するものでした。観て良かったと思いました。



おわりに。クリエイターとして


小島監督の作品のファンの方であれば、いかにして「DEATH STRANDING」が開発されていったのかが分かる非常に面白いコンテンツだと思います。また、何かのクリエイティブな事業についている方も、業界のトップクラスにいる方の仕事への姿勢や数々のクリエイターの言葉を学ぶ事が出来る素晴らしいドキュメンタリーだと思いました。

ご興味ある方。
是非、観ていただきたいなと思います。

最後まで読んで頂きありがとうございました。

けむり

よかったらコーヒーでも奢って下さい。