大学生です。書きたくなったので始めました。詩や随筆をぽつぽつ書いています。周りに居てく…

大学生です。書きたくなったので始めました。詩や随筆をぽつぽつ書いています。周りに居てくれる人のお陰様で何とかやりくりしてます。うまくいかない時もあるちんちくりんですが、ほんのちょっとだけだったとしても心に響いてくれたら嬉しいです。

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【詩篇】春の岸辺で。

「春告」 菜花が季節を告げた。 少女は高い丘に登り 高らかな声を空中に放った。 その閃光が私の鼓膜を破る。 夜を待ち望む綿毛は 貫通した冬の空気を殺す。 咲く花の匂いとあなたを ただ永久として栞にしたい。 「瞬く別れに」 再会を望むだけじゃだめだ。 逆流した暖かい血が全身で鼓舞する再会。 そんなものを求めている自分に笑ってしまう。   矢継ぎ早な季節に花びらと踵を鳴らす。 「空白の音」 じゃあ、また。 遠ざかる背中が 丘の向こうに消えて 割れた地表

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    • 紙→電子の過渡期に「媒体」を考えてみる。

      今は、情報過多の時代だと言われる。街中を歩いていて、一つも広告を見ない日なんてないし、更に現代人が1日にネットから得ている情報は江戸時代の1年分だとも言われている。 僕は、先日、久しぶりに雑誌を買ってみた。もともと高校生の時から『premium』『BRUTUS』 『FUDGE』なんかをよく買っていたが、ここ最近はあまり買っていなかった。 パラパラと読んでいくうちに気づいた事がある。雑誌の方が知らない情報多くないか?ということだ。 どう言うことかというと、ここでの情報は自

      • 「snowflakes」

        花火が雪に落ちて 溶けた雨と 焦げのついたマグカップが 夕雲のカーテンを纏って佇んでいる。 そっと笑った髪の朝に 2人の湯気がちらついて ぼんやりしていた朝。 煙

        • 詩を読んでくれる皆様へ。

          詩のストック投稿を終えましたので、 これまでの74篇の詩以降は、 毎日投稿➡毎作投稿へとシフトします。 僕の中で、一つ一つに気持ちを込めていたものが先細る感覚があり、次第にnoteを丁寧に続けていきたいなと思う様になりました。 そこで、新規のプロジェクトとして 作品集『詩篇』を始めます。 これも不定期にしようと思います。 これまでテーマを絞らず紡いでいた言葉を何らかの題でまとめたものになります。いい作品が描ける様、言葉を磨いていきます。 ※もちろん一篇ずつの投稿は継続

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        記事

          「フォトグラフ」

          開いたオルゴールから 懐かしい音色が聴こえてくる 君が流した涙の方が なぜだかずっと覚えてて。 溶かしたパレットの絵の具みたいな 鮮やかなその箱の中 君の形を繋ぎ止める その音色をずっと聴いている どうにもならない街の片隅 煙

          「フォトグラフ」

          「菓子」

          白玉の雨が降る街 手を振って近づく影 赤色の傘をさしたあなたが 靴音ひびかせてやって来た 握った手に仄かに宿る想い 傘の中に2人の家 コーヒーを呑む君の唇に ちょっとクリームがついている。 立ち昇る湯気で 君の顔がよく見えません。 煙

          「菓子」

          「劇場」

          ため息吐いた世間のフロア 勝馬乗って、どうしようか 裸の交わり他人の空似 生きる姿が、エンターテイナー? すぐにやめてよ見栄を張るのは 届かないような星を目掛けて 自分の勘だけ信じて踊る 煙

          「劇場」

          「Number」

          君の記憶は、香水だけだった。 2番目の飛沫が鼻を掠めて 手を握ったトップノートと腹に決めた本能 香水の裾から見えた狂気を 沸騰させたまま、首撫でる夜 煙

          「Number」

          「噴水」

          じゃばじゃばじゃば。 あのこがそうぞうのまま。 みずのうえをはしった。 ずばーん。じゃば。 ぎゅって、みずのそこをつかむ そこはしあわせのふうけい。 けむり

          「噴水」

          「Hund」

          Die Hund ist klug. Es Kann alle lernen. Aber, ich kann nicht alle lernen. So, ich bin Mensch. Es ist sehr schön. So, ich liebe dich von Herzen. けむり

          「Hund」

          「渋谷でぶっ殺された」

          きょう、渋谷でぶっ殺された。 彼女の歌声があまりにも悲しくて切実で。 交差点の隅でイヤホンから流れた曲に。 私が殺されるなんて思わなかった。 平成最後の夜に、街角でキスをする。 嫌だと祝った祝祭は、もう少しあとでお待ちください。 今日はあなたがすごく嫌いになりそうなので。 煙

          「渋谷でぶっ殺された」

          「髪の詩」

          君の髪があまりにも茶色で驚いた。 もう全然面影なんてない。 昔見たのは、まるで水たまりを避けようとした人みたいだったのに。だから今の君の髪を見て、僕は、もう傘を刺す必要がなくなった。 だから、その変な匂い。 ふざけて口角が上がってしまう。 煙

          「髪の詩」

          ただネガティブを打ち消してくれるのは「集中」だ。

          最近、体調が優れなかった。 食べ物であたってしまったのだ。 腹が痛いとふわふわしてしまって、 朧げな記憶だけが残る。実際には、熱も出て大変だったのだけれど。 幼い頃から、風邪をひく度、天井を見ていて このまま死んじゃうんのではないかと心配になっていた。 今回の腹痛もそんな感じのことを思ったり、とかくメンタルがぶれてしまっったりする。お腹というものは気持ちを整える面でも大切なじぶんなのだ。 そんなとき、わたしは前に学んだことがある。 「ネガティブを打ち消すのは集中」とい

          ただネガティブを打ち消してくれるのは「集中」だ。

          雨の中へ。傘を刺して突撃したくなる曲【5選】

          はじめに。こんにちは。 けむりです。 今日は、雨の降る日でも元気よく街中を冒険したくなるような曲を5曲紹介します。皆さんの音楽ライブラリが豊富になりますように! 荒井由美 - 12月の雨 イントロ部分から、窓に反射する雨音を感じて 街を悠々と歩いていく姿が浮かんできました。 だけど、歌詞は家の中。面白い。好きです。 桑田佳祐 - いつか何処かで(I FEEL THE ECHO) 本当に桑田さんは、歌詞と明るい曲調の対比が本当に秀逸でいらっしゃいますよね。「今でも会い

          雨の中へ。傘を刺して突撃したくなる曲【5選】

          「針路」

          酩酊を極めた進路は 風の中に消えていった。 いつか会おうと望んだ詩人が 野原の上で手を振っている。 風は、彼のぼろぼろのコートを揺らして 街ゆく人に冷気をぶつけていた。 両手に花束を抱えながら。 けむり

          「針路」

          「星屑の泣く頃」

          星屑の泣く頃に、私の体温は急速に冷えていった。大気は空中に花を咲かせて、哀しみも消化していく。時が流れて海になると、海月は空の月を見て笑った。昔、描いたあの月の裏側に、宇宙人が苛立って立っていた。それは、クロームの中に棲息していた。糸を紡いだ世界で星屑は今日も涙を流して、彼の娘を待っている。時計台の上にたたづむ男は双眼鏡で空を眺めた。 煙

          「星屑の泣く頃」