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「ユニット型新住人〝イナカデイエタテ〟」 vol.52

モチベーション革命〝dead or alive〟騒動でサイハテ住人に対する存在意義が問われたことによって、子どもを含め古参メンバーが10人離村した時に、1万坪という広大な敷地やサイハテ村という文化、機能を維持させるための住人を増やす重要性を痛感しました。


しかし、サイハテ村は法人格もなければ組織でもない個人の集まりなので、新しい住人のための家を作る予算もない。たとえ材料費があったとしてもそれぞれ自分のことや家族を養うことが忙しく、新住人の家を建ててあげるほどの余裕がある人もいませんでした。


ただ、そんな状況は開村した時からずっと変わらないので、どうしたら新しい住人を増やすことができるかを考えていました。このミッションをクリアするために必要なのは家を建てるための建築資金と、家を建てられる技術を持った職人です。

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もちろん、廃材を集めて素人が家を作ることも可能ですが、地震や台風で簡単に壊れるような家は避けたいし、規格が全然違う廃材を一本一本製材して規格を合わすのは時間も労力もかかるため、費用対効果で考えるなら完璧な製材ではなく、ある程度⻑さや厚みが同じあら材を買って自分で製材した方が時間もコストも抑えられます。


とは言え、経験のある大工が主体的にこのプロジェクトを進めてくれないと実現するのは難しいと言う状況でした。ただそんな時、⻑野県で工務店勤務をしていた若い女性大工がサイハテ村に来村し、 当面の間サイハテ村に住みながら、棟梁になってくれる事を快諾してくれたのです。

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残りは建築費用をどう生み出すか、女性大工のみずきと話し合い、6畳ロフト付きのワンルーム50万円(外装まで)と言う最低限の予算設定をし、4人の新住人を募集することにしました。

うたい文句は「50万円で家の作り方を学び、完成したコテージに2年間住んでいいよ!」にしました。以前、新住人を募集した際は、サイハテ村の住人になることの意義や生業をどう作るかにフォーカスした募集記事を書いたのですが、サイハテ村に住んで生業を創出するというのはハードルが高すぎたのか募集があまりなかったので、「お試しに住んでみませんか?コロナで外にも出れないし、都会で暮らすより家賃も安いですよ!」というニュアンスの募集記事変えたのでした。

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その結果、20代の若者が3人と経験豊かな40代が1人の、合わせて4人が名乗りを上げてくれました。 2020年7月に募集を開始し、9月頭から家づくり開始というハードスケジュールでしたが、棟梁のみずきを筆頭に4人の新住人たちが自分たちで考えながらコテージ作りをしている様はとても頼もしく、サイハテ村の文化度が高まっている事を感じました。

というより、自分たちでyoutube チャンネルを開設したり、サイハテ村の暮らしに積極的に参加している様は古参住人も見習うべきほどで、新世代の若者たちの〝エネルギー〟はサイハテ村に新しい要素として定着していったのです。

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自分たちの手で家を作ることは想像以上にとても大変なことでしたが、ともに考え乗り越える仲間がいた経験は、コミュニティを担う者として大切な学びになったはず。そして、その経験はきっとサイハテ村の新しい力になってくれることでしょう。

実際にどうやって家を建てたのかは、ひと工程ずつ動画にまとめているのでこちらをご覧ください!100日で家を建てるYOUTUBEチャンネル〝イナカデイエタテ〟 

次回は、vol.53「プロジェクトも遊びも上手くいく三つのM」です。フォロー、スキ、シェアしてくれると励みにります!^ ^

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