自分のセンターの確認のしかたを お教えします

 今回は、上級者向けのお話です。
 ここで言う上級者とは、エニアグラムのワークショップの上級コースを終えていて、センターの区別くらいならバッチリできているつもりの人を指しています。

 性格タイプを分類するエニアグラムにおいての基本中の基本に「センター」というものがあります。
 人は、ガッツ・ハート・ヘッドのどれか一つを、より多く使って生きているという考え方です。
 「あの人は愛情深い」だとか「あの人は嫉妬深い」だとか、この場合は、どちらもハートセンターになりますが、そういったふうに、どれかのセンターを主に使って生きているとエニアグラムでは考えます。
 ただ、人というものは、ガッツ(本能)も、ハート(心)も、ヘッド(頭)も使って生きているものなので、自分がどのセンターなのか、実は分かり難いものなのです。


 つまり、自覚している“つもり”になっている人は、とても多いということです。

 私から見て、「自身のセンターを間違えているな」と思う人は多いです。
 これは、エニアグラムの上級者はもとよりファシリテーター(※ 講師資格のある人)においてもです。
 私の習ったエニアグラムは、他人の性格タイプに口出しをしないお約束なので、他人に対してそう思うことがあっても私は基本的には黙っています(言うときもあります)。

 ただ、人から言われたからって、「はいそうですか」とセンターを変える人もいないでしょう。
 そんなことを思いながら、今回は、センターの判別方法を書いてみる気になりました。

 センターの判別方法・・・・・・これには、自動反応を利用します。自動反応とは無意識の動きです。
 例えば、喜怒哀楽なんて自動反応ですね。

 今回は、その中の「笑い」を使って、センターを確かめます。

 さて、ここで質問です。以下の問いに答えてください。

・あなたは、もっぱら、誰を笑わせていますか?
・笑う相手は、あなたの面白いと思った箇所で、確実に笑っていますか?
・また、あなたは、誰の言葉で笑っていますか?
・それらの相手のセンターは何ですか? センターに傾向はありますか?

 センターが同じだと、たいてい、笑う箇所も同じです。
 センターとは物の見方です。それが、共通なので、結果として、笑う箇所が同じになるのです。

 これは、あくまでも、傾向として分かってくるものです。つまり、多少の例外はあります。
 センターが違う人の言葉でこちらが笑うことはあります。
 また、こちらの言葉で違うセンターの人が笑うこともあります。
 他にも、笑いの種類によっては、同じセンターであっても笑わないことはあります。例えば、ブラックな笑いを、タイプ1(ガッツ)とタイプ5(ヘッド)が共有して笑っていて、タイプ6(ヘッド)が困惑しているのを見たことがあります。

 ですが、傾向として、同じセンターの人のほうがシンクロ・・・つまり同じ動きをしやすいです。

 また、センターが違うと、「え!? ここでなぜ笑うの?」というようなところで相手が笑ったりします。

 ここで、ひとつ注意をするなら、相手に無理して合わせないでください。
 これは、同じセンターかどうかの「共感・共鳴のテスト」だからです。

 日頃、ワークの中では、「自分たちって同じだよね同じだよね」と言い合って、仲良くしている人たちでも、
 「私って、タイプXだから、こうなんですよね」と、タイプXの人たちの中で、優等生的な発言を行なっている人でも、
自動反応ではズレや違いが起きることがあります。

 本当に、同じなら、特に同じタイプであれば、動きがシンクロします。
 同じようにビミョウな顔をして、同じタイミングで首をかしげたり、
同じような表情で、同じタイミングで笑ったり、
そんな動きが見られます(いつもではありませんが)。
 これは、意識的に合わせているのを見るのではありません。気分が緩んで、無防備になっている、そんなときの自動反応を見る必要があります。

 ちなみに笑うときにさえ、(ほぼ無自覚の)嘘が入る性格タイプもあります。ですが、この説明は、ここではしないでおきます。
 判別方法と、その対応策のイタチごっこになってしまうので、書かないでおきます。

 実は、方向性が同じ人同士でも、笑いが一致することがあります。
 切る人の1、4、5、つなげる人の2、7、8、関係性の人の3、6、9、です。
 ですが、今回はそこを無視して、センターのみに注目して傾向を見てみてください。

 同じセンターの人を、自分の面白いと思っている箇所で「アハハハ」と笑わせたことが無い人は要注意です。
 たぶん、あなたのセンターは間違っています。

 ただ、この確認方法は、事前に相手のセンターが分かっていないとできません。
 なので、今回は「上級者向け」としました。

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