お台場ウンコの海でのオリンピック開催に思う

オリンピックのテストで、選手たちから「トイレの臭いがする」「正直臭い」と言っていたのは本当だったのですね。

海にウンコが流れ出ている。
下水処理場が作られたのが昭和6年(1931年)だそうで、これ、戦前ではないですか!? 88年前に作られた下水処理場。 満州国ができるのが翌 昭和7年(1932年)。二・二六事件が、昭和11年(1936年)。東京タワーが、ずーっと後の昭和33年(1958年)。 新幹線が昭和39年(1964年)。アポロ11号が月に行ったのが、昭和44年(1969年)。

そんな前の設備で、港区全域、日本橋、銀座、新宿、渋谷、後楽園球場やサンシャインシティ、国会議事堂までも含めたトイレの水を処理??? できっこないです。なのに、都心の建物は建て放題。無理でしょう。それで今でも施設は放置ですか? 88年も放置ですか? 東京ってもっとしっかりとした都会だと思っていました。 文字通り「臭い物に蓋をする」で向き合ってこなかったわけです。

補修も改良もされているかも知れませんが、現状は以下のような話となっています。

「(前略)だからちょっと雨が降るともう流さなければいけない。多い年で年間120回。3日に1回くらい放出されるが、直後の水には、水中に分解されつつある状態の固形物がいっぱい混じっている。明らかにトイレットペーパーのようなものが、ふわふわの泡になって消えずに残っている。塩素も大量に混ぜているので、それと合わさった刺激臭と腐敗臭がした。すごい圧力で排水するので、お台場までは30分で到達する」

武道では「先手必勝」なんて言葉がありますが、後手後手ですね。何か問題が出てから対応する。ここでも判断ができず、変更ができないエニアグラムのタイプ6日本が出ています。

「(前略)後から下水が整備された横浜の場合は合流式が3割、(雨水と下水の)分流式が7割で、非常にうまく言っている。東京でも同様にしたいが、それには10兆円の費用と50年くらいの時間がかかる。都が考えている対策も、全て完成したとして170万トン分だ。75~100ミリの雨が降ると約1000万トンの水が出る計算になるし、絶対に開催には間に合わない」
「今まで僕は議会質問の半分くらいを使って下水について質問してきた。“下水オタク“とか“票にならんだろう“と言われていた。しかし、下水の問題を改善することこそ“レガシー“だ。芝浦港南に高層マンションが立つようになって、クレームも来るようになった。下水の問題がこれだけ取り上げられ、議論が深まること地元住民としては千載一遇のチャンス。100年かかってもいい。次の世代のために、東京港をきれいにしたいのか、したくないのかを考える素敵な機会だ」

都民や国民がこの混沌に向き合わないのであれば、「“票にならんだろう“と言われて」、当然、政治家も向き合わないわけです。
それで、毎度毎度、二進も三進も(にっちもさっちも)行かなくなってから場当たり的に対応をし出す。少子化問題もそう。保育園問題もそう。年金問題もそう。二進も三進も行かなくなって、有権者や社会が気付いて騒ぎになって、票につながってから政治家が動く。
これ、行政だけの問題では無いです。(ネガティブな話を嫌う)有権者の問題でもあります。
この問題を知らなかった私も同罪です。

※ 『ネガティブ、ポジティブ、日米の違い

東京オリンピック開催までに一年を切りましたが、会場を変更する気はないのでしょうか?

これを読んだ後では、見栄えの良い道路整備を見たり(最近だと自転車マークも)、電線地中化の話を聞いたりすると、不信感を持ちます。シモの処理が先でしょう。


それと、福島の汚染水処理もいい加減になっていないか気になります。でも、この話を忘れたい日本人は多いような気もして、そうなると、「“票にならんだろう“と言われて」という事態が福島でも起こって・・・。


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