タイプ6の驚懼疑惑(と、タイプ6へのアドバイス)

前回、タイプ6の驚懼疑惑(きょうくぎわく)を紹介しました。
驚懼疑惑とは剣道の用語で、「驚き」「懼(おそ)れ」「疑い」「惑う」ことを言います。

エニアグラムのタイプ6は、『忠実な人(ドン・リチャード・リソ)』『疑念者(ヘレン・パーマー)』『慎重な人(レニー・バロン&エリザベス・ウエイゲル)』とも言われる性格タイプです。

『疑念者』なんて、驚懼疑惑の「疑」と一致しますね。
タイプ6は、安心・安全・安定が大切な性格タイプです。
ですから、それらから外れたものを、見ると疑(うたが)います。
減点主義が強く顔を出し、徹底的にそれが安心・安全・安定なものか見極めようとします。
こうした行為を、より穏やかに表現すれば『慎重な人』となります。

他にも、日本のエニアグラム使いの間では、「タイプ6は怖がり」なんてよく言われています。
通常の精神レベルで、さらに、少し安定しているタイプ6は、実際に日常の中で「怖い」なんて言葉を口にすることがあります。
この怖がり部分は、驚懼疑惑の懼(く)、「懼(おそ)れ」ですね。

残りの、「驚き」「惑う」はどうでしょうか?

「惑う」は分かります。
タイプ6の決断力の無さは、まさに「惑う」です。
タイプ6日本でも、日本の企業が海外の企業に出向いたときに、その場で、決められず、一端持ち帰るという話はよく聞く話です。
そういった行動の果てに、エストニアでは「日本人お断り」となりました。
→ 『エストニアで「日本人お断り」のスタートアップが増えているとのこと
これが、驚懼疑惑の「惑」にあたります。

最後に残った「驚き」ですが
これに関して、ちょっとした思い出したエピソードがあります。

職場にいる反抗型のタイプ6さんの話です。
この人は、いつもは、斜に構えて、少し強めに話す人です。
そのタイプ6さんが、仕事に集中してパソコン画面とにらめっこしているときに、
不意に別部門の偉い人(明るいタイプ7)が用事でやってきて、大きめの声で「いいですか~」なんて話し掛ける場面が時たまあります。
すると、毎回ビクッと反応して、「そんなに驚かなくったっていいじゃないですか~」なんて言われています。

同じ職場内の人であれば、すでに想定内であるので、別に驚かないのですが、
少しでも想定外のになると驚いた反応となります。

タイプ6日本だと、他国が何か敵対的なことを言い始めたり、想定外の事態がおこると、
驚き、慌(あわ)て、騒ぎ出しますよね。
これが、驚懼疑惑の「驚(きょう)」にあたります。



最後にこれを読んでいるタイプ6のかたへアドバイスをひとつ。

これを読んでいるタイプ6のかたは、実際に剣道を習うのも良いと思います。
タイプ6は思考センターで、タイプ6の統合の方向にあたるタイプ9は体センターとなります。
体を使う剣道は、タイプ6を統合の方向に導く働きがあると思います。

驚懼疑惑は剣道で四病(しびょう)と言います。
驚懼疑惑という四病を乗り越える意味でも、
タイプ6のかた、
一度試してみてはいかがでしょうか?

※「センター」「統合と分裂」「レベル」などのエニアグラムの基本用語が分らないかたは、こちらをお読みください
→ マガジン『エニアグラムの基本用語


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