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心の壁を越えるために

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岡山県にある長島愛生園をフィールドに,ハンセン病問題について,その歴史的過程(排除・排斥・隔離の歴史)と実態(なぜ差別されたのか)の解明などを通して,我々が将来に向けて何を学ぶべ…
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#ハンセン

光田健輔論(54) 「三園長証言」の考察(3)

なぜ光田はすべての患者を「強制収容」することに固執したのだろうか。「予防」に関して「家族…

藤田孝志
1か月前
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光田健輔論(42) 不治か完治か(2)

私の疑問もまた、なぜ世界の潮流に反して日本独自の「絶対隔離政策」に固執したのかであり、そ…

藤田孝志
5か月前
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光田健輔論(41) 不治か完治か(1)

人はなぜ「病気」を恐れるのか。釈迦も人生の苦痛を「四苦」(生老病死)と教えているように古…

藤田孝志
5か月前
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光田健輔論(39) 牢獄か楽園か(3)

光田健輔は『愛生園日記』に、「戦争末期の激しい空襲と戦いながら、食べられもしないイモヅル…

藤田孝志
6か月前
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光田健輔論(35) 善意と悪意(5)

『ハンセン病 絶対隔離政策と日本社会』(無らい県運動研究会)所収の徳田靖之「救らい思想と…

藤田孝志
6か月前

光田健輔論(33) 善意と悪意(3)

森本幹郎氏は『足跡は消えても-ハンセン病史上のキリスト者たち』の「自序」において、「らい…

藤田孝志
7か月前

光田健輔論(28) 浄化と殲滅(9)

前回に続けて、「本妙寺事件」に関連して「塩谷総一郎と光田健輔の関わり」について、熊本県ホームページに掲載されている「熊本県「無らい県運動」検証委員会報告書」より抜粋・転載しながら検証する。 https://www.pref.kumamoto.jp/uploaded/attachment/49299.pdf 「報告書」の「第一章 5.本妙寺事件」に、塩谷に関して次のような逸話が書かれている。 潮谷が本妙寺集落より強制収容された患者を気にかけて全国の療養所を訪ねたことからも