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【専売特許の日】特許ってどう取るの?~Emotion Techの場合~

みなさんこんにちは。
Emotion TechのPR担当の一瀬です!

皆さんご存じでしょうか?
本日8/14は、【専売特許の日】です!

私がEmotion Techに入社したのが2020年の3月。
その時、弊社には既に以下2つの特許が存在していました。

EmotionTechが保有している特許

① 2017.8.9取得(特許第6176813号)
【内容】顧客や従業員の体験毎に生じる感情を調査・分析・可視化する技術)

② 2019.10.9取得(特許第6588176号)
【内容】CX(顧客体験)やサービス品質向上につながるEX(従業員体験)の特定技術

これを読んで思ったこと。

なんか難しそう。どうやって取るの?
取得にはどれくらいパワーがかかるの?

でした。

今日はそんな素朴な疑問を払拭すべく
弊社の特許の発明家でもあり、実際の特許取得も担当した
統計解析部部長の池亀氏に「簡単に特許の取り方を教えてください」
無邪気に聞いてみましたので、皆さまにもシェアさせてください!

これを読めば、皆さんが今後、特許取得を考える際に、
ちょっとだけお役立ていただけるかも?!

1.特許を取りたい!まず、何をしたら良い?

一瀬:特許って、まず何から始めるんでしょうか?

池亀:まずは、知的財産の専門家【弁理士】さんを探すことからです。
この後にお話する 3.特許の取得手順 を見ていただければわかると思いますけど、自力でやるのって、とても大変なんです。
なので、コストはかかりますが、専門家にお願いする方が良いと思います。

ちなみに弊社では、知り合いの弁護士さんから弁理士さんをご紹介いただきましたね。

2.特許取得の期間と費用。どれくらいかかるの?

一瀬:特許取得って、どれくらいの期間かかるんですか?

池亀:弊社の場合、取得までは1年~1年半くらいかかりました。

特許取得には、ざっくりと、
【特許庁に申請するまでの準備期間】と【特許庁が確認する期間】
があって、後者の【特許庁が確認する期間】は、「早く確認してほしい」と依頼することも出来ます(別途費用必要)。

しかし特許庁側の確認スピードがいくら早くなったとしても、
それ以外に色々な工程があるため、
やはり1年くらいはかかってしまうかな、という感じです。

一瀬:長い道のりですね…!
ちなみに、費用っていくらくらいかかるんですか?

池亀:費用面は、出願後の工程に従って上下するので、ここでは明言できないのですが、弁理士さんの費用を考えなければ、
15万円~が、基本的な費用になるかな~と思います。

3.特許取得の手順。どんなかんじ?

一瀬:一連の取得の手順を、教えてください。

池亀:弁理士さんを見つけたら、ざっくりですが、以下のような手順を踏みます。沢山の手続きがあるので、前半と後半にわけて説明しますね。

特許取得の手順(前半)
~特許庁に申請するまで~


① 取得したい特許内容について、
  弁理士さんへ説明します。

② 「いいね!」となったら、他に同じ特許が無いかを、
  弁理士さんが調査してくれます。

③ 弁理士さんが「案文」(あんぶん)と呼ばれる出願のための原稿を
  作成してくれます。

④ 弁理士さんが作った「案文」を、発明者が確認します。

⑤ 弁理士さんに修正を加えてほしい箇所等を伝えます。

⑥ 弁理士さんが修正対応可能か確認した上で、修正してくれます。

※ ④~⑥をお互いが納得するまで、繰り返します。

一瀬:ここまでで、やっと「案文」とやらが完成…、でもまだ前半ですね。

池亀:はい。次は、いよいよ後半。特許庁への申請です。

特許取得の手順(後半)
~特許庁への申請~


① 特許庁へ力作の「案文」を提出します。弁理士からの口頭説明も行われます。

② 特許庁から、特許取得が難しいという「拒絶理由通知」が届くことがあります(弊社は届きました)

③ 特許庁の「拒絶理由通知」で指摘されたことを真摯に受け止めつつ、弁理士さんの助けを借りながらも、「意見書」・「補正書」等という書類を作って、特許庁とやり取りを行って、特許取得が出来るよう努めます。

④ 特許庁から「OK」が出ます。

池亀:以上が特許取得の工程です。結構な大仕事なんです。
少しはイメージがわきましたかね?

一瀬:だいぶ理解が深まりました…!

4.最後に。そもそも、なんで特許を取ろうと思ったの?


一瀬:そもそもですけど、なぜ「特許をとろう!」という事になったのですか?

池亀:うーん。「これは取るべき‥!!!」と、確信したからです(笑)
例えば、僕たちが1つ目に取得した特許(特許第6176813号)。

これは、簡単に説明すると、以下の図を「作る・見せる」技術です。

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少し説明します。
図の上にある「ブランドイメージ」から右に書かれているのが、お客様がサービスを利用する時の【顧客体験】、カスタマージャーニーです。
※これは、インターネット通販サイトを利用する方に対する調査結果です

その下には、2色の波形があり、緑の線が「お客様の期待値」、オレンジ線が「お客様の実際の評価」です。
そして、その差が、大きければ大きいほど【改善が必要な顧客体験】になります。

一瀬:なるほど・・・!

池亀:この技術は、EmotionTechというサービスの強みの一つなんですが、
この技術が生まれる以前までは、
統計解析分析は有益ゆえに複雑で、ここまで直感的にお客様に伝わりづらい、という課題がありました。

「もっとわかりやすくお客様に届けるにはどう表現するべきか?」

これを悩んでいたんですね。

この技術が生まれた時、
世間では「カスタマージャーニー」(ペルソナの動き(行動・思考・感情)を時系列で見える化したもの)という言葉が良く聞かれるようになっていました。

発明者は他にも2名いるんですけど、「カスタマージャーニーに、僕たちがこれまでやってきた感情解析の技術を乗っけるように表現できないか?」というアイディアが発明者の間で突如生まれて…。

それで、「・・・これだ!」と(笑)

5.おしまいに

今回、想像以上に、
特許取得は労力がかかるという事がよ~く分かりました…。
その分、取得が出来た時の喜びはひとしお。
更には、お客様にも安心してお使いいただけることにも繋がります。

本日は、Emotion Techの【特許の取得】について、
簡単にではありますが、ご紹介させていただきました!

今回触れることが出来なかった2つ目の特許も、
何かの機会にご紹介させていただきたいと思います。


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