『光る君へ』を楽しんでみたvol.2
第二話を見ましたよ。史実が…とかいろいろありますけれど、楽しめる大河だな!
では私が個人的におおっ!とひっかかったポイントを見ていきましょう!
「めぐりあい」
タイトル~!予告とか全然見てないので、てっきり一話に一和歌だと思ってましたよ。
「めぐりあひて見しやそれともわかぬまに雲がくれにし夜半の月かな」ですね。よく考えたら、「めぐりあひ」から始まる和歌って、これしか知らない。すごい言葉のチョイスなのでは、なんて改めて思うのでした。
裳着!
984年に裳着で15歳だそうですが、腰結い(腰にまく裳の紐を結ぶ役)を将来の夫になる宣孝がしてましたね。
まひろが「重い!」と言っていましたが、これほんと重たかったようで、もはや立ち上がらず膝立ちで引きずって移動していたそうですよね。そりゃあそのまま脱ぐわけだ。(まひろも脱いでましたね)
写していた和歌
「人の親の心は闇にあらねども 子を思ふ道にまどひぬるかな」
まひろの曽祖父、藤原兼輔の作品ですね。後撰和歌集に選ばれている歌ですね。ということで、この時まひろが模写していたのは後撰和歌集でしょう。後撰集は古今集のあとに編纂されたもので、梨壺の五人(源順、清原元輔、大中臣能宣、紀時文、坂上望城)で万葉集の研究と新たな和歌集(古今和歌集の次になるもの)を村上天皇の下命で作ったんです。けど、まだ古今集から50年くらいしかたってないから、いろいろ昔の名前が尊ばれるわけで、いまいち新しさがなかったり。953年ころにはできていたとされていますが、そのあと960年に内裏が火事になって、正式なものがその時焼失してしまったとか。
この歌の意ですが、
人の親の心は鬼ではないのだが、子どもを思う時には闇をさまよってしまうものだ、といった感じですかね。
うーん、わかるわ。
この歌は『源氏物語』の中でもよく引用されていて、当時ほんとによく知られた歌だったようですね。
まひろのバイト
代詠屋。ということですが、よく考えられているなあと思います。
これは私見ではあるんですが、『源氏物語』のすごさって和歌だと思うんですよ。『源氏』54帖の中に600くらい和歌があるんですけど、それぞれの和歌にキャラクター分けが出来ているんですよね。
「高貴で風流で遊び心がある源氏」
「まじめでちょっと面白味がないが誠実な夕霧」
「可愛らしい歌を詠みながらも高貴さを漂わせる紫の上」
「大人の六条」
「ナンパする中流の女、夕顔」(そうそう、夕顔も小ネタとして散らされていましたね。)
などなど。
高貴な女性と高慢なところがある女性の詠み分けもされてて、この歌詠むのはこのキャラだよね、わかるわー!!という共感の嵐だったと思われます。
相手になり切って詠む練習してたからだな、という脚本ですね。
ちなみに、代作はけっこうありました。
『蜻蛉日記』の作者、藤原道綱の母は息子の歌合の代作をしてたはず。
あと、まひろ、渡された紙を見て詠む歌決めてましたね。
『源氏』にもどんな紙を選ぶかがスゴイだいじ!!って書いてたので、その通りなんだな。とおもいました。
孟嘗君は伏線だよね。
清少納言の逸話がどっかででてくるはずだからその時まで覚えといてね!
長くなってしまったから、これくらいで。気が向いたら『枕草子』の「鶏鳴狗盗」ネタを書きましょう。
詮子けなげ…
道長姉の詮子ですが、この件を通して戦う女御になると思う!
逸話的には超強そうだし、吉田羊っぽいもんね…
和漢朗詠集の撰者、藤原公任に「おやおやいつ中宮になるんかな」みたいに馬鹿にされたりするので、お楽しみ!!ですよね。紫式部ともからみますから楽しみですね。
私は公任の和歌すごい好きなんだけどね‥それもまた今度。
そういえば、詮子は入内していますから、父兼家は娘に敬語を使っていますが、ほんとうなら親でも顔は見せません。御簾越しですね。(高貴なので!!)
花山天皇の奇行伝説も語りたい!
そんなこんなでまた今度!
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