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そうだ、京都へ

先日、息子と久しぶりに電話で話をした。

この春から、息子は京都で暮らしている。

バタバタと忙しく過ごしていて、すっかり頭の中から消えていたんだけど、ある時、ふと「元気でやっているのかしら?」と思い出した。

私は他の一般的な母親と異なっていて、子供が実家から巣立って行ったからと言って「淋しい…淋しい…」と泣いたことは一度もないし、こまめに連絡を取らないし、食料と手書きの手紙が詰められた「オカンの愛情宅急便」を送ったことも一度もない。

息子には自由を謳歌してほしいから、変なところでオカンの影響力が及ばないよう、また、湿っぽい粘着質な接し方をして息子に精神的負担を感じさせないよう、距離感を大事にしている。

だって息子は大人なんだもん。
四捨五入したら、もうすぐ30のおっさんだよ。

それなのに、オカンがベッタリ貼りついていたら、マザコンみたいで気持ち悪いでしょ?

だけど、たまにはお互いの生存確認のために、適度な間隔でこちらから電話をしていた。

ちょうど日曜日の朝に、夫が「元気かなぁ」と気に掛けていたので、このタイミングで息子に電話をかけてみた。

息子はすぐに出た。

最初はそっけない返事で、あっさり塩対応の息子だったが、いろいろ話していくうちに、近況をあれこれ喋り出した。

仕事は順調だし、大学院にもちゃんと通っているし、京都での暮らしは楽しいらしい。GW中は大学時代の友人と遊んだことを話してくれた。あと、GW中の京都は恐ろしいほど混んでいた…という話もいっぱい聞いた。


そうか、そうか。それは良かった。


話の内容はどうでもよくて、息子が主体的に自分の人生を生きている様子がこちらにもビンビン伝わってきたので、それで私は安心した。

途中で夫に代わり、夫も息子と電話を介して言葉を交わす。息子が幼いころから、この二人はすごく仲が良かった。大人になった今も、息子は父親である夫が好きだし、夫も息子のことが好きでたまらない。

キャッキャッと声を上げて、笑いながら話している。


最後に、夫から電話を受け取り、「いつかあなたの部屋を見に行ってもいい?」と聞いてみた。

すると、息子は「来るなら6月がいいよ。今月は僕も忙しいし、7月に入ったら祇園祭でメッチャ混むだろうし、6月が一番いいと思う」とアッサリ承諾してくれた。

よしよしOK、6月ね。
だけど季節的に梅雨入りしてるよね。雨が心配だなぁ。雨だと散歩しにくいから、晴れやすい時期がいいんだけど。

しかし、雨の京都もしっとりと風情があって、なかなかいいかもしれない。

「じゃあ、スケジュールを見て、いつか行くね。その時は頼むさ!」と伝えた。


CORONA禍に突入して以降、京都には久しく行っていない。

京都と言えば、やっぱりこれだよね。私の好きな動画シリーズ。

これを見ると、今すぐ新幹線に飛び乗って京都に行きたくなっちゃう。


あと、私の好きな京都の曲はこれ。くるりの「京都の大学生」。北区の区役所に勤めている彼氏が、なんだかうちの息子に思えて仕方がない。


これもまたいいんだよね。昭和歌謡曲の傑作。ベンチャーズ作曲&情感がこもった歌詞が、心にグッサリ刺さる曲。


息子の電話の話から、「京都」に思いっきりジャンプしちゃったわ。

でも、より現実味を帯びた形で、私の目の前に「旅」が浮かび上がってきたのだった。

まずは京都から…だな。

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