小さな喜びに気付ける幸せ
昨日、本屋さんでたまたま見つけた本が気になってぱらぱらっと読んでいたら、
“繊細な人はささいなことが気になってしまったりちょっとしたことで傷ついたり悩んだりすることが多い一方で、小さな喜びや幸せに気づくことができるという良い面もある”
というようなことが書いてあって、なるほどなぁと思った。
私は自分が繊細な人と言えるのかは分からないけど、そこに書かれていたことに自分がとても当てはまると感じた。
たしかに私は仕事をする上でも細かいことに気付いたり、相手への配慮を考え過ぎる故に1つのメッセージを送るのに何十分も時間を費やしたりすることもある一方、
外を歩けば「もう葉っぱが色づいてきたな」とか「店員さんがとても親切な人で嬉しかったな」とか、良い面での“小さなこと”にも無意識に気付く方だと思う。
細かいことが気になってしまう自分の性格は、そのせいで自分でも気疲れしてしまうこともあるし、考えすぎるあまり仕事が遅くなってしまうことは会社員の頃からのコンプレックスでもあった。
だから自分のその部分は直さなきゃいけないダメな面だと思っていた。
でも、その本を読んで「そうか、他の人は見落としてしまいそうな魅力に気付けたり、小さな喜びや幸せを感じられることは良いところでもあるのか」と思えた。
たしかに、そう考えると季節の移り変わりのちょっとした変化を感じるだけで嬉しい気持ちになれたり、おいしいご飯をテラス席で食べられれば無条件で幸せ〜〜!と感じられることは、ちょっとお得な性格と捉えることもできるかもしれない。
すてきなあなたに
もう一つ、私が大好きな本に『すてきなあなたに』という本がある。
雑誌「暮らしの手帖」を手がけた編集者・大橋鎭子さんのエッセイで、大橋さんが日々の生活の中で素敵だなと感じたこと、心に深く残ったこと、おいしかったご飯とそのレシピなどが日記のように綴られている。
この本も、大橋さんの視点で日常の中でのちょっとした幸せや嬉しかったことなどが書かれていて、読んでいるとこちらまでほっとあたたかい気持ちになれるから大好きな一冊だ。
まず『すてきなあなたに』というタイトルに心打たれた。
中を読んでみると、大橋さんの「小さな喜び」に気付く視点に素敵だなぁ、と感じるのだけど、
まるでそんな「小さな喜び」に共感してくれる「あなた(読者であるわたし)」の心が素敵なのよ、と言ってもらえているようで、なんだか自分まで少し誇らしいような、「すてき」な人になれたような気にさせてくれる本なのだ。
だから私はこの本を、小さなことに気付く自分を「そのままで良いんだ」とそっと抱きしめてくれるようなお守りとして、いつも目に届く場所に置いている。
疲れた時や自分に自信がなくなった時は、何度だって読み返したい。
そして私も『すてきなあなたに』のように、自分なりの小さな喜びや幸せを見つけては写真や文章にして綴っていき、
それを同じように「素敵だね」と感じてくれる人に一人でも届けられたら良いなと思うし、そんな人たちとこれからもっと繋がっていきたいなと思う。
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