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『食育』について考える。農家の祖父がくれたもの

おはようございます!
本日は、
『食育』について考える。農家の祖父がくれたもの
といったテーマでお話ししようと思います。

本日は「食」のお話。

これでもわたし、元パティシエ。国家資格でもある「製菓衛生士」を保有しています。栄養学を学び「食育」に強い関心を持つようになりました。
「食べたもので身体はつくられる」
これは大げさではなく本当のこと。我が家の自慢なのですが、子どもたちのカラダ強いです。長男に至っては8年、次男も5年ほど普通の風邪をひいていません。(コロナなどの感染症は除く)現在中学2年の長男は小学校を皆勤賞で卒業したツワモノ。私は間違いなく、毎日の食事が1つの要因になっていると考えています。

ではなぜここまで私が「食」関心を持つようになったのか。そのルーツを紐解くと、祖父が農家であったことが大きく影響しているのではないかと思いました。食育とは何かを含め、実体験を交えながら解説していこうと思います。


〇食育とは?

そもそも『食育』とは何でしょうか?私も的確に言語化できないため、ちょっと調べてみました。

「食育」とは、様々な経験を通じて、「食」に関する知識と、バランスの良い「食」を選択する力を身に付け、健全な食生活を実践できる力を育むことです。食べることは生涯にわたって続く基本的な営みですから、こどもはもちろん、大人になってからも「食育」は重要です。健康的な食のあり方を考えるとともに、だれかと一緒に食事や料理をしたり、食べ物の収穫を体験したり、季節や地域の料理を味わったりするなど、食育を通じた「実践の環(わ)」を広げましょう。

政府広報オンラインより

つまり、要約すると

①健康のための栄養バランスの取れた食事
②「食事」というコミュニケーションツール
➂食品の「生産・加工・流通」を知る

このような感じですかね。
人間は食事によって栄養を補給しなければ生きていくことはできません。しかしただ栄養補給だけの目的で食事をとらえるのではなく、コミュニケーションツールとして考える。人間は心の動物ですからね。そして今日のもっとも注目ポイント。食品の「生産・加工・流通」を知る。ということ。私の祖父は農家でした。92歳の人生を終えるまで大病を患うことなく健康だった祖父。小さいころから祖父の畑でよく遊んだことを覚えています。振り返って思う、農家の祖父から学んだことをお話します。

・野菜ってどうやって生えているの?

みなさん…ご自宅の冷蔵庫にあるお野菜。収穫される前の姿をすべて答えられますか?つまり、野菜ってどうやって生えているの?って問題。
私、前からよく思っていたことがあるのです。テレビのクイズ番組。東大、京大の名門校卒のインテリタレントさんが、次々に難問を正解する中、たまに出てくる野菜の問題や家庭科の問題に答えられない確率が圧倒的に高い。これはつまりどういうことかというと、人間の一番の資本である身体の健康。その健康を創り出す『食育』に対して関心が薄い現れではないかと思うのです。それも無理はありません…。都心のタワーマンションで育った子どもたちの身近に、畑なんてめったにないでしょうから。その点、私は幸運だったと思います。農家の祖父の家に幼いころからしょっちゅう遊びに行ってました。畑は私にとって最高の遊び場。季節によって、畑というキャンパスは全く違った絵を見せてくれました。キュウリはツルが伸びて黄色い花を咲かせること、収穫する前のトゲは新鮮がゆえに刺さるとチックっと本当に痛いこと。寒い冬にとれるネギは冷たい土の中で必死に耐えて養分をため込むからとても甘くなること、トマトは黄色い花をたくさん咲かせるけど、養分が分散されてしまうから間引きのために花を摘まなければならないこと…。自分の目で見て、触れて、祖父の話を聞いて…まさに生きた教科書。体験に勝る学びはないのです。教室で理科の授業を受けるよりもはるかに、畑に一歩踏み入れればワクワク興味が湧いてくるはずです。

・「体験」という美味しいスパイス

実際に自分でもぎっとった野菜の味は格別です。私は祖父の畑で本当にさまざまな野菜の収穫を体験させてもらいました。祖父の野菜は無農薬。夏にはトマトやキュウリを手でもぎっとってそのまま丸かじりです。これが本当においしかった。お日さまの味ってやつです。今でも鮮明に思い出せるくらいに…。土に埋まったにんじんを力いっぱい抜き抜いて井戸水で泥を落としたらそのまま生でバリバリと丸かじり。取れたてのにんじんは本当に甘いんですよ…。土の香りも大好きでした。つまり、スーパーに売られているパッケージングされた野菜でもなく、外食で出てくる調理された野菜でもない。今まさに実っている野菜を自分で収穫して食べる体験が最高のスパイスになるのです。これは私の体験をもってして言える紛れもない事実。野菜嫌いのお子さんをお持ちのお父さん、お母さんはぜひ、農業体験をさせてみてください。お子さんの野菜に対しての見え方が変わるかもしれませんよ(*^^*)

きゅうりのトゲは鋭いんだよ!

・祖父の存在が「感謝」を教えてくれた

祖父は代々農家の家系で育ち、そのまま家業を承継。両親を病気で早くに亡くし、兄弟8人を育てるため農業で必死に生計を建てたのだそうです。そのため野菜を知り尽くし、そして農業の難しさもよく食卓で教えてくれました。野菜を育てるのは「土づくり」が本当に重要で長い時間がかかること、いくら順調に育っていても台風によって収穫前に全滅してしまうこともある、またその年の天候によってはまったく取れない野菜も出てくること。自然を相手にする厳しさ…。そして農業は過酷な仕事です。かがんでの作業が多いため、私が物心がついたときにはすでに祖父の腰は折れ曲がっていました。そしてなんといっても「手」です。生産者の手にはその困難と苦労が染み出ています。土に触れる、収穫した野菜を洗う水は冬になるととても冷たいんです。必然的にカサカサでしわしわに。でもそんな祖父をみていると…この人たちのおかげでこんなにおいしい野菜を食べることができるのだ。と私は幼いころから理解していたと思います。つくる人がいて初めて私たちは安全で美味しい食品を食べることができるのです。決して当たり前のことではないのですよ。

〇まとめ

このnoteを執筆しながら、自分自身で改めて「感謝」の気持ちを忘れてはいけないと思うことができました。祖父は92歳で大往生。その後は長男である叔父が祖父の畑を継いでくれています。叔父が作る野菜が私の息子たちの口に入り、身体を作ってくれている。祖父のバトンが繋がれています。
みなさんもぜひ、何気なく食べている食事を、今一度立ち止まって考えてみる…そんな時間があってもいいのではないでしょうか?

本日もご一読いただきありがとうございました。


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