見出し画像

ネットでの危険な出会い体験談7

もう前回このシリーズを投稿してから1ヶ月以上空いてしまったのだが、覚えているだろうか。今日は久しぶりに過去の笑える話を。

⬛︎その七「うるさい男」

私は寝る前に男性の声が聞きたくなる。好きな声を聞くと心が落ち着いて眠りに就けるのだ。低音だとなお良い。私が一方的に聞いていたいというのが一番の願望なのだが、なかなかそういう機会には巡り合わないので寝落ち通話が打開策となる。

ちなみに、現在は好きな声の配信者と出会い、その方の声を聞いて寝ているので、ネットで好きな声の男を漁る目的で闇雲にアプリを開くことはしていない。

しかし、男たちが求めているのは私の声や楽しい会話ではない。どうしても話題は下ネタへと移っていくし、そんな話をしていると「してよ」「見せてよ」「聞かせてよ」と要求してくる。

まあ聞かせるだけなら、と私も応じてあげることが多かった。当時は、最短ルートでも相手の住んでいるところまで5時間は掛かる場所に住んでいたので、絶対に会うことがないという安心感があったのかもしれない。

ビデオ通話は嘘をつくことができないので、私は音声のみの通話で全て服を纏った状態で声と音だけで演技するようにしていた。男ども、私の声で勝手に致して、果ててくれるなら安上がりなもんである。

私の目的はその後の甘い会話である。ピロートークというのだろうか。それ目当てで電話しているようなものだ。「可愛かったよ」なんて言ってくれる男もいる。ちょろいなあ。騙されてやんのと思いつつ、「ありがとう」と言っては喜んだふりをしていた。

この男にもそんな展開を期待して電話を繋いでいたのだが、そう甘くはなかった。男が終わりを迎えてほどなくして、応答がなくなった。うわあ、そのパターンか…。話し足りなかったんだけど。いや、むしろここからの時間を楽しみにしてたんだけど。

案の定、スマホからは男の寝息が聞こえてきた。それも鼻が詰まっているのかグープピー、ブープピーみたいな音がしている。それだけで笑いそうになった。挙げ句、大きないびきまでかき始めた。うるせえええ

通話とはいえ、警戒心なさすぎでは?仕方がないので、最後のチャンスと思い、男にもう一度話し掛け、応答がないことを確認して、電話を切った。心の中でごめんと思いながら通話終了後すぐにLINEをそっとブロックした。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?