パニック障害の治り方

パニック障害は治す（自力でうんうん唸って努力して何とかする）病ではなく、いつの間にか治る病です。薬を使って正しく治療すれば本当に1年くらい（更に言ったら、症状自体は2ヶ月くらい）で寛解します。今回はそんなパニック障害の治り方について書いていきます。（治り方と書いたのは、途中までは自分でどうにか出来るものではないからです）

「パニック障害になるのは心が弱かったり、治す努力が足りないからで、努力と根性で行動しまくったら治る。薬に頼ったら依存してやめられなくなる」多分、多くの人が勘違いしているのはこの部分で、この病にかかる人は今までは自力で何とかしようとしてきた努力家気質の人が大半だと思います。しかし、それでは治る前にへとへとになってしまいます。

恐怖突入などという森田療法の言葉もあるくらいですが、事実は逆かも知れません。やってはいけない時期に努力するから悪化する、、泥沼に落ちて尚苦しむ、、というのが私の見解です。認知行動療法をするときはタイミングを間違えないように気をつけた方が良いです。

しかし、私は治るために一切の行動をするなと言っている訳ではなく、治るためには順番というか、心身の変化があり、それが来たら行動したらいいという事を伝えたいのです。また、仕事でどうしても早く治したい人もいると思いますが、それでも交感神経を休ませる程度に働き方をセーブする必要はあります。ここは一つ、死なないけど厄介な心の癌みたいな病気になったと思って諦めて下さい。

それで、治り方ですが、私の場合は大体こんな感じでした。

①パニック障害になったが、認めたくなくて我慢する（半年くらい）

②自分ではもうどうしようもなくなり病院へ行く〜ジェイゾロフト処方開始

③薬を飲みたくなかったのでまだ薬が充分効いてない状況で無理矢理行動療法（9年くらい）

④悪化（9年の間に）

⑤薬が増えたり減ったりする（9年の間に）

※よくなったり悪くなったりを繰り返す内に、最早薬を一生飲んででも調子が良い方がいいような気がしてくる。一種の開き直り。大体、ジェイゾロフト75ミリで効いて来る。効果が出るまで約１.2ヶ月

⑥薬が効いて色々大丈夫になる。薬を有難いように感じる

※薬を無理して自分で調節しなくなる。全て先生任せ。完全お手上げ。

⑦少しづつ行動したくなる
※嘘みたいな話ですが本当です！なんか普通に出来る気がしてやってみたら出来た、、的な。

⑧やれる事が増える。自信が戻って来る。段々色々楽しくなって来る。何かに挑戦したくなってウズウズする。

⑨パニックを忘れるようになるorあっても気にならなくなる

⑩薬を減らす〜止める

それで、行動療法をするのはどのタイミングかというと、ズバリ、⑦です！！④や⑤でも別に美容室やら映画館やら電車に行って大丈夫ですがトラウマになるくらいならやめた方がいいです。

私の場合、心療内科に通っているのが恥ずかしいと思っていたのと、薬を飲んだら負け？的な変な意地が働いて①〜⑤を延々と9年近く繰り返しました。本当に自分の思い込みのせいで9年も時間を無駄にしました。失ったものも多いです。

しかし、段々とパニック障害のパターンがわかるようになり、薬も用量、用法さえ守れば全く怖いものでもない事がわかったのでようやく沼から出る事が出来ました。

⑦を経て⑧を経験すると、本当に嬉しいし楽しいので益々やる気が出てきます。今まで出来なかった事が出来るようになるのは本当に幸せです。なので、抵抗が無いなら薬を使おうがヨガだろうが運動だろうが食事療法だろうが自律訓練法だろうが何でも利用して⑧の状態になる事を目指して下さい。特に、運動は効果的です！

多分、多くのパニックの方は⑤で止まってしまいそこで諦めるから辛いんだと思います。

尚、私は③の状態でも子供のPTA役員やら子供会の役員やら、資格試験（宅建）やら色々こなす事は出来たので、今現在、パニックになられている方も今は辛いかも知れませんがパニック障害でも諦めずに色々挑戦して欲しいと思います。でないと、治った時に時間だけが過ぎていた、、という悲しい事になってしまいます。

この病気は比較的若い人がなりやすいので、どうか時間を無駄にせずさっさと治して人生の一番良い時期を大切に使ってください。

私は子育ての一番良い時期をパニックで使ってしまいました。本当はもっと子供を色んな場所に連れて行きたかったし、他のママさんとも交流したかった、仕事もバリバリやりたかったし、自立したかったです。が、その分これからは今までを取り戻すつもりでしっかり人生を楽しもうと思っています。

なので、今、困っている方は是非、何を使ってでも治って楽しく生活して欲しいと切に願います。本当に、治ってしまったら何でこんな事に今まで悩まされ振り回されていたのかが謎になります。絶対なります！！

以上、パニック障害の治り方でした。