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あの伝説芸人の50歳から楽に生きるための言葉を思い出す

わたしは今48歳。
目の前に見えてきた50歳。
特に年齢は気にしていないけど、
体のあちこちに半世紀生きてきた経年劣化を感じている。

私は学生の頃から深夜番組が大好きで、
よく見ていたのはパペポTVだった。
笑福亭鶴瓶さんと上岡龍太郎さんがふたりでトークするだけの番組だ。
わたしは東海地方で育ったため関西のお笑いや文化などまったく知らない世界を教えてもらうのが新鮮でおっさんたちの話を爆笑しながら聞いていた。

時を経て今から1年ほど前、
YouTubeで当時観ていたパペポがアップされていたのを見つけた。
ダメなやつなのですぐに削除されちゃったけど、
たまたま観たその回で、
上岡さんが「50歳になったら政治の話はしない」というようなことを言っていた。
前後のトークはあいまいだけど、
上岡さんは50歳をすぎて政治についてあ〜だこ〜だいうのは無粋だみたいなことを言っていたように思う。
まさに上岡美学だ。

47歳の私はその言葉を聞いて、
な〜んだそれでいいんだ!
と肩の力がスッと抜けたのを覚えている。

世の中には「政治に興味を持っていない奴はけしからん!」的な風潮がある。
私も昔はそう思っていたころがあり、
ある保守系の弱小政党の選挙演説を聞きに行ったり、
そこで知り合った人たちと熱く語ったりすることがあった。
けれども、しばらくして感じたのは
"結局なにも変わらない"という無力感だった。
そんな実体験もあり、
私にとって政治についてあ〜でもないこ〜でもないと言っている時間は
ただの気休めに過ぎないと感じるようになっていた。
でもそんな考えをもってはいけない、
むしろ歳をとったらなおさら政治を語れるようにならないといけないともどこかで感じていた。

そこに
「50歳になったら政治の話はしない」
という上岡美学がふっと舞い降りてきた。

おそらく
「50歳からはいかに自分の目の前の人生を充実させられるかの方が大事だ」
と上岡さんは言っていたように思う。
実際にゴルフをやりたいと芸能界をスパッと引退されたし。
だから私にその言葉が刺さったのかもしれない。

ただ、
上岡さんはけっこう気まぐれで、ひねくれものなので
「あんた、こないだ言ってたこととちゃいますやん!」
と鶴瓶さんに突っ込まれることがよくあった。
だからこの言葉ももしかしたら思いつきで話しただけなのかもしれない。
でも時を経て、
充分上岡スピリットが届いている。
気まぐれでひねくれものの上岡さんが
今でもわたしの人生の道標になっているのがうれしい。

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