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遠くまで行く君に。



 Absolute area『遠くまで行く君に』お借りしました。
 いい曲だよと、ひとことで説明するにはもったいない曲なので、よかったら聴いてください。



 最近、お別れした後輩の話をしようと思う。
 わたしが、初めて直接指導係をした後輩。彼女は海外へと旅立った。

 わたしのことはエマ先輩と呼んで、わたしに名前を呼ばれるだけで嬉しそうにした。わたしが他の後輩の指導に入るだけで、「わたしのエマ先輩なのに」とやきもちを妬くくらい、慕ってくれていたようだった。わたしも、その子については特に目をかけていたから、指導係が終わっても、ミスが続いたとき、元気がなさそうに見えるときは、ごはんに行ったり、話を聞いたりした。
 1年目が終わるとき、他の先輩と飲みに行って、わたしにしてもらったことを思い出して泣いた話を笑いながら教えてくれた。わたしも初めての指導係だったので、不安になったり、意見の違う先輩たちに挟まれて、悩んだりしたこともあったけど、救われた気持ちになった。

 最後に顔を合わせた日の朝、小さく折りたたまれた手紙を「たぶん泣いちゃうから、あとでひとりで読んでくださいね。」と、にこにこ渡してきて、「寂しい」と、きつくハグされた。離れようとしたら後ろに回ってハグしてきて、なかなか離れてくれなかった。最後まで愛嬌たっぷりのかわいい後輩だった。「挙げたらキリがないくらい、感謝でいっぱいです。」とか、「指導係がエマ先輩でよかったです。」とか。嬉しいことがたくさん書かれていて、ちょっとだけ泣いた。
 本当の妹みたいにかわいくて、誰のこと見て育ったのか、仕事中に楽しそうにしすぎて注意されたこともあったようだけど、彼女らしさを潰さずにひとり立ちさせることができて、ここまで一緒に仕事できてよかったと思っている。

 彼女は夢を持って、海外に旅立った。ずっと昔から、憧れていたことみたいだし、強くのびのび成長できると思っている。慣れない環境に戸惑ったり、辛い経験をして落ち込んだりしたとき、わたしとの思い出が少しだけ彼女を元気にするきっかけなれたらいいな。



 わたしが新人の頃、わたし自身を誤解されているように思うことがあったり、陰湿な方法で追い詰めるような物言いをされたりするたびに、ただ謝ることしかできなくて悔しかった。もちろん、こんな風になりたいなと思う先輩もたくさんいた。ただ、個人的に攻撃されていると感じるたびに、”絶対にこんな先輩にならないぞ。自分に後輩ができたら、ちゃんと守るんだ。”という気持ちにさせてもらったので、そんな先輩にも感謝です。風通しのいい職場づくりには、古きを重んじるを間違えた解釈をしている人は少ない方がいいと思う。「自分が新人の頃は」をいつまで使うつもり?その話、聞き飽きたから、新しい時代の話をしましょうよ。


***


 わたしは仕事中、笑い声で怒られたことがあります。それも、2年前とかで、社会人4年目とかそんなとき。よく笑うのは長所だと思ってたけど、短所になるときもあるんですね、気を付けます。

 きょうも読んでくれてありがとうございます。またね。

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