百合小説の海外展開(同人誌の韓国語版が出ました)
私の発行している百合小説は、私自身がイラストレーターさん、デザイナーさんのご協力を得つつ、一人で企画から印刷費の支払い、配信までを行っている同人誌です。
そんなごく個人的な本なのですが、最近、少しずつ海外展開をしています。
1 韓国語版について
韓国での配信は、ムンビメディアから韓国の3つの電子書籍サイトで行われています。
小説の海外配信を考えたときに、韓国や中国は候補としてまず上がると思うのですが、日本の個人が配信をするのはハードルが高いです。
日本と同じようにamazonのkindleで個人配信ができればいいのですが、韓国にはamazonが進出していません。
例えば、翻訳されたデータをpdfで著者のboothで配信することは可能ですが、それでは著者を知っている人にしかアクセスできません。
やはりできればamazonのような、もともと電子書籍を利用する人にリーチできるサイトでの配信が望ましいです。
そんな状況ですので、ムンビメディアさんからのご提案はありがたく、翻訳・配信をお願いすることになりました。
2 中国語版について
また、「夏の少女は還る」の中国語版での一部公開も始まっています。こちらは完全に無料での公開です。
中国では一応amazonの進出自体はしており、kindleの配信もありますが、出版自体が許可された一部の業者でしかできません。また、性的描写にも厳しいです。
そんな事情から中国語版は、有料配信を考えるのがなかなか難しかったので、weiboでの無料公開という形になりました。
既にプロローグ~1章途中までが公開されているのですが、その分だけでもたくさん反応を頂けていて、熱気がありとても楽しいです。
3 英語版と今後
ちなみに私自身が翻訳作業をしている取り組みとしては、英語版も少しずつ作っています。
まだお試しという感じですが、直接amazon.com等でのkindle配信ができるので、地道に作業し配信していきたいです。
百合小説は、日本でもまだまだ流通は多いわけではないというのが実情だと思います。
韓国・中国両国でも百合小説作品の流通は多いわけではない、とのことでしたので、これを機に百合小説を楽しむ方が少しでも増えたら嬉しいです。
正直なところ、収益は難しい側面もあります。英語版の翻訳は、下訳を依頼サイトでお願いして作成しましたが、fanboxで頂いた収入を活用させて頂きました。英語版のKindle配信での収益はリアルに雀の涙レベルなので、単体で言えば大赤字です。
でも今はまずは百合小説のことを知ってもらう時期かな、と思うのです。野望としては、小さいパイを奪い合うのではなく、どんどんパイ自体を大きくしていきたい。百合小説を世界に広げていきたい…!という気持ちです。
なにより、その過程で韓国や中国の方とやり取りしたり、反応をもらえるのも楽しいので、まずは利益度外視で色々やってみようと思っています。
日本語版はこちら↓
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