ブックレビューvol.3 もっとあの世にきいた、この世の仕組み

●出会い

今回私が読んだのはタイトルに「もっと」がついていることからもわかるように、「あの世にきいた、この世の仕組み」の続編です。

1冊目の本を、以前あるオンラインオフ会でオススメされ、それから数ヶ月たったある日、本屋をのぞいていた時にたまたまこの本が目に入り、続編しか置いてなかったのですが気になったので買ってみました。

結論から言えばこの本は捨てない本行きのお気に入りの1冊になりました。 

私がこの本を1回目に読んだのは、大切な人と離れる前日でした。

あの日、絶望的な寂しさや不安に押し潰されそうで、1日1日生きているのが精一杯だったんですよね。

そんな私にはぴったりな出会いだったなあ、と今でも思っていて、この本を読んだおかげで、少しだけ現実から目を逸らすというか、距離を置くというか、無になれるという感覚が分かった気がします。そして、あの時の私には、そんな感覚が、本当に救いでした。

今日はそんな、私の辛い時期を支えてくれた本をご紹介します。

ちなみに、以前読んだことがあって内容をなんとなく覚えている本でもブックレビュー用にちゃんとどの本も必ず全て読み直してます。

この本なんて、はじめて読んでから1ヶ月経ってないけどそれでもちゃんと読み直してレビュー用にいろんな観点からいろんなことを私なりに考察してから記事アップしてます笑

というわけで、今回も最後までお付き合いいただけると幸いです。

●こんな方におススメです

・自分のありきたりな思考にメスを入れたい人
・仏教に興味がある人
・日常から少し距離を取りたい人
・カルマやワンネスというキーワードに興味がある人
・般若心境の超絶分かりやすい口語訳が読んでみたい人
・読書が苦手だから手始めに読みやすい本を読んでみたい人

●思考の選択肢を増やすことの価値

ものすごくわかりやすい例えをたくさん使って、この世の法則を説明してくれます。

この世の法則と言っても、仏教の考え方をベースにしているので、その辺りは変にスピに寄りすぎているわけでもなく、古来から長く信仰されてきた宗教の考え方に基づいているので、わかりやすいし、スピに抵抗がある方でも入りやすい本だと思います。

序盤いきなり、

「生まれる」も「死ぬ」も実際は存在しない

という衝撃的なテーマをブッ込まれます。

私たちが当然だと思っている、お母さんのお腹の中から生まれ出る瞬間が生命の誕生ではないし、人の命が火を消す瞬間が死ではなく、宇宙的には誕生も死もない、という考え方を、これまたわかりやすい例を使って書いてあります。

ここで私が言いたいのはこの考え方それ自体がいいとか悪いとか正しいとか間違ってるということではなく、

それくらい自分の常識とかけ離れた斬新な思考を取り入れることの面白さです。

だってお腹の中から生まれ出る瞬間が誕生じゃないなんて、私考えたことなかったし。

でも、確かに、考えてみれば、お腹の中でもちゃんと命は命だったわけで、遡っていくと自分の生命の根源が誕生した瞬間なんて、特定できないんですよね。

だから、生まれ出る瞬間がすなわち生を受けた瞬間じゃないという考え方にも一理あるということです。

自分の常識がいかに一辺倒だったかがわかりますよね。

個人的には、一つの物事について、たくさんの考え方を知れば知るほど、その中から何を自分の意見として、考え方として採用するかの選択肢の幅が広がるということに価値があると思います。

受け入れるも受け入れないも、自分で自由に選ぶことができる。

その選択肢の幅があればあるほど、自分の思考の自由度が増すということだと思います。

選択肢を持っておくこと、自分の自由度やフレキシビリティを上げておくことの重要性は私が1年半ほどかけてある方から学んだことの一つです。

分かっていても、自由な選択肢を持つことや、自分が固執している以外の選択肢を取ることは、時に難しいと思います。

私もいまだに、私にとって一番大切だと思っているものを手放す選択肢は、取れる自信がありません。

でも、取れる取れない以前に選択肢として存在しているかどうかは、大きな違いだと思います。

ないものは選べないので。

自分の思考とかけ離れた、自分に取って非常識的な考え方を示してくれる本との出会いは、選択肢を増やすという意味でものすごく価値あるものだと思います。

この本は、私にとって、そういう意味で大きな衝撃を与えてくれました。


●私が選ぶ名言集3選

①「マリオが炎に焼かれても、プレイヤーは無傷でいるのと同じように、何があっても絶対に大丈夫だ。」

→現実を作っているのは自分自身(ゲームで言えばプレイヤー)で、その中で起こることは全て自分が作ったゲームのシナリオだ、という文脈ででてくるこの言葉。

私ってこの人生のシナリオライターなんだな、と少しでも思うことで、現実で起こる色々から少し距離を置けるというか、俯瞰的に眺められる気がします。

とある別離が辛くて辛くて辛くて死にそうだったあの日の前日(そこからはや2ヶ月が経った)、そして当日、少しだけそんな辛さと距離を置けたのは、この言葉のおかげです。

②「わざわざ『思考にとらわれないように』なんて努力しなくたって、『感じる』ことで自ずと『いま』に帰ることは帰ることはできるんだ。」

→これ!もう私みたいに思考が強い人にはほんとにありがたい言葉。ずっとずっと、思考をとめるってどうすればいいの?と疑問で疑問で仕方なかったんですが、この一言で明確に答えがもらえた気がしました。

"Don't think, feel."ともいう通り、「感じる」ことで思考って止まるんだ、ということを知れたきっかけの一言です。

とはいえ「感じる」ことも意識しないと難しいものだけど、私でいえば、大好きなコスメを見てたり好きなインフルエンサーさんの配信を見てたり、お風呂に入っていたり気持ちよく運動していたり、そういう瞬間のしあわせを、もっともっと感じることで、思考を止めて引き寄せを加速させることができるのかな?


③「あなたを怒らせた出来事が、悲しませた出来事が、あなたに感情を与えたのではありません。それらの出来事は、もともとあなたの中にあった感情をアウトプットするきっかけを与えたにすぎません。」

→思わず「へえ〜そうなんだ」と思いましたね。出来事に意味はないってそういうことかと。

その現実があってもなくても同じ感情を味わうことになっているのなら、いっそ感情を味わい尽くして負の感情はさっさと終わりにしたいですよね。

感情を味わい尽くすってめちゃくちゃ難しいんですけどね。辛いからどうしても目を背けたくなるというか、浸れないというか。

本当は底の底までいった方が、早く上がれたりするんだけど。

これはこれからの私の課題でもあります。が、感情の仕組みとしてすごくわかりやすいセリフだったので紹介します。

以上、私がこの本を読んで選ぶ名言3選でした。

本当はこれ以外にも候補になったものがいくつかあったのですが、あまり多すぎても選ぶ意味がないかな、と思い3選にしました。

どれか一つでも皆さんがこの本を手にとってみたいと思うきっかけになれば幸いです。


●おわりに

番外編ですが、この本の途中くらいで、著者が超絶わかりやすい日本語で般若心境を口語で書き下ろしているパートがあります。

その訳全体ももちろんですが、個人的には、般若心境の中でも引き寄せの法則に通じる考え方が提唱されていることがいちばんの驚きでした。

「全ては波動とエネルギー」というあれです。

引き寄せってやっぱりルーツが深いんだな、と改めて思いました。

是非お手に取っていただけると、皆さんそれぞれに思考にメスが入ると思います。

それではまた次回。

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