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大学院生の私が思う,大学生の時にこうしておけばよかったと思うこと.

ここ数日,研究のことで頭がいっぱいになり精神的にもあまりよくない状態が続いていました.まだ寛解とは生きませんが,少し落ち着いたのが今日この頃です.


気分転換に私が大学生のとき何をやっていたかなあと物思いにふけっていました.実際,専攻している学問の勉強に4年間打ち込んでいたと思います.大学生の時には特に何もなしえなかったけれども,勉強したお陰で大学院生になってから研究成果を挙げることができたので結果的に何かしら成し遂げたという実感があります.

これとは別で,やっぱり大学生の時はこう立ち回れば良かった,もっとこうした方が要領がよかったなぁと思うこともあります.今回はこれを詳述してみます.


1. 入学時,無理に友達を増やそうとする必要は無かった.

大学に入学したばかりの時,高校からの友達は誰一人いない状況だったのでまず誰かと仲良くなったり,友達の輪の中に参加して孤立するのを避けたいと思っていました.単純に「一人」の状態が怖かったからです.「ぼっち」と揶揄され,4年間暗い大学生活になってしまうのではないかと不安でした.

ですが,友達がほしいから「友達を作ろう」と努力すると上手くいきません.友達を作ろうとすると,社交的な自分を演じてしまって本心で会話することができないので,薄っぺらい会話しかできなくなります.私の場合はそんな感じで話すので会話が弾まず,最初の数ヶ月は一人で講義を受けることが多かったです.(その後長い付き合いになる友達が一人ずつできていきました.)


2. 学部卒,もしくは修士卒で民間に就職するならアルバイトはしなくていい

タイトルが意味不明ですがまずは私個人の話からします.私は学部生の時点で大学院に行きたい,そこでやっていける自信がついたら博士課程にもチャレンジしたいと将来の青写真を描いていました.しかし,親からの支援を博士課程まで見込むことはできませんでした.ですので博士課程に行くならばけっこうなお金が必要でした.

そこで私が考えた戦略としては,修士まではとりあえず奨学金と親の仕送りでやりくりして博士課程は学振(知らない人はググるのでは無くTwitterで学振と検索したらどんなもんか分かります),それがダメだったら民間の奨学金や大学からの支援をかき集める.それで博士課程最初の1年,1年半をしのいで,無理そうだったら研究に力を注ぐのはやめて民間企業への就職活動やアルバイトに軸足をかたむける.という方針でした.ですが学振をとろうと思ったらやはり目に見える業績と研究者としての将来性がなければ勝負にならない,となると修士課程でアルバイトをするのは不利すぎるから,学部生の時にアルバイトで稼げるだけ稼いでおくということにしました.

実際親の仕送りと奨学金だけでも生活は回らなくもないですが,「貯金」があった方が精神的にかなり楽です.貯金があるということは「一定期間お金の心配をしなくて良い」というアドバンテージだと私は考えていて,少なくとも修士課程の間はこのアドバンテージを享受したいと思って学部生の時はアルバイトはそこそこやっていました.

私がアルバイトに精を出した理由はこのような私の特殊な事情からですが,いずれ民間企業に就職することを望むのであればアルバイトで稼ぐお金に固執する必要はないかなぁと思います.大学生は「時間は有り余っているけれどお金がない」という不思議な身分です.この状況でやるべきことは余った時間をお金のために使うことではなく,お金が無くても楽しめることをできるだけたくさん見つける,もしくはお金が無くても長時間楽しめるものを何個か見つけることだと私は思います.お金を稼ぐことは悪いことではないですが,何でもお金で解決するクセがついてしまうと将来生きづらくなってしまいます.

それに大卒で就職してしまえば生活に困らないくらいのお金は十分手に入りますから,アルバイトに時給の高さはそこまで求めなくてもよいのでは?と思います.


3. 塾や家庭教師のアルバイトより,大人を相手にするコンビニのアルバイトの方が面白かった.


結論から言うと,自分と同じかそれ以下の世代とばかりつきあうのではなく,自分より上の世代の社会人と関わると視野が広がって面白いからオススメということです.ですから塾や家庭教師をやって中学生高校生を相手するよりも,大人に「いらっしゃいませ」と頭を下げ,レジ越しに世間話に興じたり人間観察するのは社会勉強になります.私が塾でアルバイトをして身についたと思うことはあまりないです.塾って受験勉強できない人でも経営できるということは分かりました.塾経営で大事なのは,安定して生徒を集めることができるか,そして塾長を頭良さそうにみせることができるかだと思いました.

一方コンビニのアルバイトでは,コンビニは絶対に経営しないほうがいいということ,大人の人との会話に慣れた,郵便サービスの仕組みを覚えた(最近の大学生レターパックとかスマートレター知らない人多いです.),大学生が仮想通貨の支払いをしに来た,しかも翌日暴落したというニュースをみた,などとにかくいろんな経験をしたのがよかったかと思います.土方のおじちゃんの朝は早い(早い人は6時くらいに出勤),事務職の人は割と遅め,大学生はもっと遅め,そして大学生より遅いのは「税理士」といったいろんな人の朝のルーティンが見えて,「よし,がんばって税理士を目指そう」と思いました.(思っただけ.)やっぱり作業着の人よりもスーツの人の方が羽振りが良い傾向にあります.たまに作業着でもものすごく羽振りの良い人もいます.(上場企業の人でした.)

やはり熱心に教えた生徒の成績が上がった!とかよりも,大学生という無責任な立場で大人社会に足を踏み入れて,社会人の「本音」に近いところを目の当たりにする経験の方が将来的に役に立ちますし,役に立たなくても話のネタとしては面白いのでプラスです.(生徒の成績が上がったのは先生の教え方じゃなくて単に生徒が勉強したからですよね?っていつも私は思ったりします.)

研究の息抜きにコンビニの100円コーヒーを買いたいと思います.サポートいただけると幸いです.