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【連作短編】世界の終わり

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【完結】群像劇。― end of the world 01 ― 連作短編小説です。
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#廃墟

世界の終わり #0 -Overview-

— end of the world 01 ― 生物を〈生ける屍・グール〉へ変化させる感染症発生によって封鎖…

世界の終わり #3-1 ハンター

 ガンガン掘れ。いうて、見た目、おれの一・五倍はあるカンバヤシは、図体でかいくせして、長…

世界の終わり #3-2 ハンター

 もう限界やわ、この身体のベタベタなんとかしたくて堪らん思うた四日目の朝に、はいお二人と…

世界の終わり #3-3 ハンター

 っていうか、ここ、なんやねん。なんでこんな場所やねんって、心の底から思うわ。福岡と熊本…

世界の終わり #3-4 ハンター

「おい、ファン! ぼさっとしてねぇで草抜けや!」と怒鳴られて、慌てて軍手をはめ、雑草をつ…

世界の終わり #3-5 ハンター

「明日はいよいよ商品搬入だ。といっても、港に到着するのは深夜だろうし、正確な時間はわから…

世界の終わり #3-12 ハンター

 前回、ツアーの仕事をやったとき、おれと組んだ男は髪を茶色く染めて前歯の欠けた二〇代後半の痩せた男やった。男は毎日毎日だるい、だるい、だるいと連呼して、隙あらば、ポケットに忍ばせていた大麻入りのパイプを口にくわえてニヤけとった。そんな男と一緒に働いて、物事真剣に考えるなんてあらへんわ。男は店舗内でグール化して行く不法入国者どもを横目に見ては、気持ち悪ッ、吐きそうや。なんやこの声、この臭い。早いとこ死ねや、扉に近寄んないうて、無駄にスタンガン放電しまくっとった。おれも悪態ついて

世界の終わり #3-13 ハンター

          *  なんやグダグダ鬱状態に陥りかけとったけど、わかった。これ、一緒…

世界の終わり #3-14 ハンター

          *  カンバヤシは、大きい鞄を大事そうに抱えたイーダさんと、四〇代と…

世界の終わり #5-8 グール

          *  どのくらい時間がすぎたろう。  時折聞こえてくる銃声と、怒鳴る…

世界の終わり #6-8 メメント モリ

〈 フォレストホテル 通路 〉 「二宮さん」  ——と、自身の名を呼ばれなければ間違いなく、…